アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子、伊藤悠里子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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自然をめでる <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/4/15(水)
   「自然をめでる」、そんな気持になってみましょう。

皆さんは、自然の中を散歩したり、散策したりすることは、もちろん好きであると思います。
   ですから、今更、「自然をめでる」とは、奥がましいのですが、絵画指導の一端と思って付き合って下さい。

   皆さんが、散歩しながら、何を考えるかが、ポイントになります。
「あーいい天気だな」「空気がおいしいなー」「ぽかぽか陽気だ」・・・・・

   と、のんびりした気持で散歩することでしょう。それはそれで、楽しいことですが、絵を描く身としては、それだけでは、ないのではないでしょうか。

   例えば、絵手紙を描いている人は、ちょっとした、花のツボミに目が行きませんか。
   可愛いツボミを見つけましたが、あいにく、絵手紙の道具を持って来ていません。それで、ここは、練習のつもりで、頭の中で描いてみようと思い立ちます。

   まず、ハガキのタテヨコをイメージして、タテ描きか、ヨコ描きかを決めます。
よし、タテにしよう。
   続いて、ハガキの真ん中よりやや上に、可愛らしいツボミを描きます。最初は、線描きですね。目でカタチを追います。
   「やや、この葉っぱが一部ひっくり返って、葉の裏側が見えているとこなどは、難しそうだな」と、思わず独り言を言ってしまいます。

   カタチが何とか取れました。やれやれ。

次は、色を塗ります。ツボミが色ずんでくれていると、そこだけワンポイントに色をのせられますが、そうでないと、たいていは、黄緑です。

   先端は、黄緑を薄く、下の方に下がって緑がちょっと濃くなります。
「ここは、黄緑を先端にちょこっと塗ってから、すぐにその下の緑を、他の筆で塗らなければ」
   と、また独り言を言いそうになります。

そーと先端に色を塗って、他の筆ではなく、その筆を洗いますか。洗いました。ツボミから自然な感じで、緑色と続けたいところです。

   さきほどから、他のご夫婦の方が、覗き込んでいます。
「何をしているのだろう?」

   作者は、立ち止まって、ツボミを見詰めたまま、動きません。

ハッと気が付き、他のご夫婦に言い訳をする。
   「いやー、可愛いツボミですね」「本当に可愛い」

ご夫婦が、通り過ぎて行く後ろ姿に一瞥すると、作者は考える。
   「人だかりがする前に、早く描いてしまおう」

自然の中を散歩しながら、そんな想像力豊かな体験が出来たら楽しいじゃありませんか。どうでしょうか?
   毎回では、気楽な散歩になりませんが、たまにはどうでしょう

そんな自然のめで方もあります。

年賀状を凝る <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/4/14(火)
   以前、干支アートというのを紹介しましたが、今回は、年賀状にも、干支以外にも描きたいことはあるという話です。

   ただ、年賀状は、ある程度の量を描く場合が多いですから、これからご紹介します方法は、小人数としましょう。限られた人への特別の年賀状ということになります。

   最近では、パソコンによる印刷物が多くなりましたが、あれは、味気ないですね。
   住所や名前までが印刷されていると、何かがっかりしませんか。パソコンは便利な道具ですが、便利さにあぐらをかいては、いけません。

   年賀状は、本来挨拶状ですし、相手に誠意を表すものでもあります。印刷物ではその役目を果しません。

   ここで、年賀状の名誉を挽回しましょう。

先にお断りしたように、一枚一枚手間の掛かる作業になります。例えば、何かを貼り付けるとしたら、時間が掛かりそうですね。それで、三枚づつ作るということにしましょう。

   色々なバラエテイーがあります。
毛糸や折り紙を切って貼る・スプレーをかけて型抜きする・滲ませる・押し花または押し葉する・色鉛筆を削って、パステルのようにハガキに粉をこすり付けるなど、アイデア次第でいくらでも出来そうです。

   ここでは、毛糸や折り紙を切って貼る・スプレーをかけて型抜きする、の二つについてご紹介します。

   折り紙の金紙や銀紙を切って貼るのは、結構やることだと思います。私も戴いたことがあります。
   ハガキは、ポストに入る厚みが基本です。また重さもありますが、簡単な軽いものなら、問題ありません。

   配達の際に、問題になることは、パステルやクレヨンを使用した場合、他のハガキに付いてしまうことです。また、折り紙を平にしてハガキに貼り付けても引っかかって取れてしまうことが、考えられます。

   ですから、このように、他に付着する絵具を使ったり、折り紙を押し絵のように貼って出したい時は、ビニールカバーを付けましょう。
   カバーさえあれば、結構色々なアイデアを試せます。

さて、毛糸を使ったアイデアは、例えば人物の髪の毛代わりとか、暖かな毛糸の洋服を着ているとか、春に向かって芽が息吹いているところかに、使えそうです。

   方法は、簡単です。イメージに合わせて、毛糸を選び、5mmぐらいに切り分けます。
   ハガキに絵を描き、例えば、髪の毛だとしたら、紙の毛に当たる部分にあらかじめステイックのりで、のりを付け、上から毛糸をばら撒きます。板などで一度押し付けて完成です。
   簡単でしょう。

次に、スプレーの型抜きですが、スプレーの匂いが苦手な人は、お茶を入れる時の茶漉しでも出来ます。細い針金で編んだ取っ手の付いたあれです。古いのを一つ犠牲にすれば、以後スプレーは、要りません。

   使古した筆も一本犠牲にしましょう。筆の根元近くを輪ゴムで固く縛り、その上1cmぐらいをカッターナイフで平に切り落とします。

   これで、準備OK.

ハガキの裏面にお好みに切り分けた型紙をのせます。
   次に絵具を溶きますが、水彩絵具で充分です。少し濃いぐらいがいいです。ドロッとした状態ですね。

   それを、筆で取り、茶漉しの内側に塗ります。それをハガキの上、3cmぐらいの所から、先ほどカットした筆の平らな先端で、茶漉しの内側に塗った絵具をこすります。手早くやりましょう。
   絵具が、茶漉しの下から、スプレー状に押し出されて、型紙の周りに飛び散ります。

   型紙を剥がせば、出来上がりです。
型紙の色々な組合わせや、きれいな色を組合わせることによって、素敵な年賀状が出来ました。

   これは、当然、絵手紙にも使えます。是非一度お試し下さい。

音楽を聴きながらの制作 <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/3/6(金)
   音楽を聴きながらの制作は、いかがでしょうか。

もうすでに、音楽は欠かせないと思っている方も、いるかもしれません。
   私は、ビートルズ世代ですので、音楽は、特に洋楽が好きです。私の同世代はほとんど全員と言っていいぐらい音楽を身近に感じています。

   しかし、我々の親の世代は戦争体験があり、音楽に親しんだ経験がない人が多いようです。現に私の絵の先生は、音楽に関心がなく、制作しながら音楽を聴いているのを見たことがありません。   制作中の音楽という発想がないのだと思います。

確かに制作も佳境に入ると音楽どころではありません。しかし、制作にも色々な段階があり、音楽を聴きながら、のんびり描く時もあるのです。

   そこで、音楽を聴きながらの制作の、良い点を挙げてみましょう。

まず、一番良いと思うことは、リラックス感です。音楽は心をリラックスさせたり、リフレッシュする効果があります。
   絵を描くのに、必要以上の緊張は得になりません。体を楽にさせて、心をリラックスして望みたいですね。その上、リフレッシュ出来れば申し分ありません。

   二番目が、イメージ性の増進です。
音楽を聴くと、触発されるように、イメージが膨らむということがあります。
   これから、描こうとする絵のイメージを膨らませるような音楽を選ぶと、自然にイメージが湧いてきて、制作環境がすこぶる良好になるということです。

   これは、有り難い事です。

三番目が、集中力の測定です。
   これは、分かりづらいかもしれませんが、こういうことです。

音楽が、聞こえなくなったら、集中しているということです。
   無音の状況だと、いつ集中したか分かりづらいです。制作は、集中と非集中の繰り返しをします。通常の作業だと、50%・50%ぐらいが、普通でしょうか。

   半分は、制作以外のことを考えているということです。
と言うことは、集中時間が、50%を超えると、集中し出したと言えると思います。つまり、音楽が聞こえない時間が長くなるわけです。
   もし、音楽がうるさくなったら、相当集中し始めたと言えます。

逆に全時間音楽が聞こえていたら、その制作は、心をリラックスするための手段ということになってしまいます。つまり、制作のための音楽ではなく、音楽のため、リラックスをするための、制作ということですね。
   リラックスが、主になります。制作はオマケですね。

日常生活ですから、そんな時があっても良いと思いますが、制作は進みません。

   制作の不思議がありますが、気持ちがリラックスし過ぎると、絵が意外と上手くいきません。イライラして最悪の制作心境の時に、良い絵になることがあります。

   これは、制作の皮肉として古来、絵を描く人を悩まし続けてきました。未だに解明されない心の神秘です。

   ということで、集中して出来たとか、出来なかったとか、集中度を測る目安としての音楽があるということです。

   以上三つの効果が考えられます。

いままで、音楽のことは、考えなかった方、音楽はうるさいものだと、思っていた方は、是非一度、試して下さい。
   絵は、楽しく描きましょう。そのための環境アップになるものがあれば、有り難いと言う話です。

食べ物を眺める <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/3/5(木)
   食べ物を眺めて、どうするのかとお思いでしょう。

埒もないと思わず、まあー、ちょっと話に付き合って下さい。
   
   さて、今晩の夕食は、何ですか?
ここから、始めましょう。今晩の夕食のオカズですね。
   私の想像で言いますと、まず、ご飯にお味噌汁、漬物のセットに魚をつけましょう。私はサンマの塩焼きが好物なので、無理やり決まり。
   次に、煮物です。サトイモと鶏肉の煮物はおいしいです。これも決めましょう。もう一品小鉢もので、何か付けましょう。おしたしか、煮びたしがいいかな。ほうれん草のおしたしにオカカをのせて、お醤油をかけるとおいしいですね。これも決まり。

   もう一品欲張っちゃいましょう。副菜として、豚の角煮を少し。

栄養士さんに言わせると、綺麗に色分けされていると良いらしいです。青物とか野菜とかサラダ、果物という具合にザッと見て、バランスが良い色合いは、そのままバランスの良い食事ということになると、言います。

   もちろん、一般的な大雑把な話としての例えであることは、お分かりでしょう。一つの目安ですね。

   さて、私が勝手に選んだ今晩の献立は、ご飯にお味噌汁、漬物。サンマの塩焼き・サトイモと鶏肉の煮物・豚の角煮・ほうれん草のおしたし、となりました。

   別に途中から料理番組になってしまったわけではありません。これから、絵の話になります。
   ザッと見渡すと、色合いについては、あまり良くはありません。白と黒と茶系、茶系、くすんだ青緑といったところでしょうか。

   ご飯の白と味噌汁の少しにごった白、こげたサンマの黒、煮物の茶、角煮のこげ茶、おしたしの青緑。

   もし、これら全てが給食に使うような白いプラステイックの容器に、それぞれ入ってきたらどうでしょうか。見栄えは、良くありませんよね。
   もちろん、食欲も足を引っ張られそうです。

そこで、入れ物に工夫しましょう。ここは、もちろん瀬戸物になりますが、元々華やいだ色は、この献立自体にはありません。献立は、白や黒、茶系で、渋い色合いになっています。ですから、これを入れる器を華やかなものにしたら、折角の渋い色合いが、台無しです。

   コーデイネートするとなると、やはり器も渋い色合いに自然になります。
落ち着いた渋い色合いです。そして、もっと欲張れば、その落ち着いた色合いの中に、きらりと光る華やかさがほしいですね。

   さあ、そろそろ、例えが何となくお分かり戴けてきたと思いますが、料理が絵の中での相手に伝わる核だとすると、器は、それを盛り立てるものです。
   つまり、天気の良いすがすがしい景色を描いたとします。そのすがすがしさが相手(第三者)に伝わるもの、この場合の料理になります。そして、そのすがすがしい様子を、より伝えやすいように周りの景色、空、遠くの家や、道行く人などが、器となり、すがすがしさを盛り立てるということです。

   そういう意味で、絵というものは、究極のコーデイネートと言えると思います。コーデイネートなくして絵は成立しません。

   ですから、皆さんが絵を描く時に、色に迷ったら、似たような色合い若しくは、それを引き立たせる色は何かなと考えた方が良いのです。服装をコーデイネートするのと、全く同じ感覚です。
   そういう考え方なら何とかなりそうだと、思いませんか。

今回は、食べ物に例えましたが、絵も食べ物も美味しいところは、どこまでも美味しく頂きましょうという話です。

鉛筆で描くか、ペンで描くか <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/3/4(水)
   さて、鉛筆の他にペンという手もあります。
ペンは、もちろん指しペンですが、鉛筆より数段細い線が描けるのが、魅力です。

   ペン画については、これもやはり以前、「ペン画の可能性」で書きましたが、ペン画というより、ペンという絵具の紹介がほとんどでしたが、今回はもう少し踏み込んで、鉛筆で出来ること、ペンで出来ることを比較しながら、鉛筆画とペン画について話を進めましょう。

   鉛筆とペンの一番の違いは、やはり線のクリアな度合いでしょう。ペンが鉛筆より圧倒的にクリアということです。それはそれだけ硬質な線と言えます。それに比べ鉛筆は、硬いH系を使っても、ペンの出す硬質感には遠く及ばない。

   つまり、鉛筆のほうがソフトであり、ペンのほうがハードであると、分かり切ったところに行き着きます。

   さて、そうなると、鉛筆で描くか、ペンで描くかで、描いた絵は相当変わりそうですね。それに、鉛筆はこするとぼやけるし、消しゴムで消すことも出来る。

   Bから始まるB系の鉛筆だと、4B以上のソフトタッチは、ペンではマネの出来ない柔らかい質感を出します。

   こうなると、あなたなら、どちらを選びますか?

何を描くかで決まりそうです。

   森や木のある風景を描いたとします。鉛筆だと、まず簡単な当たりの線を入れることが出来ます。ここまでが森、その先に空があり、真ん中下側が野原、右手前に細い木々が数本とか、描き始めに、薄く大体の位置を描きます。

   それから、描き始めます。あたりの線があるので、安心です。間違ったら、消せばいい。鉛筆画ですので、色は塗りません。色鉛筆も鉛筆ですが、この場合は普通の鉛筆だけで描いたとします。

   色を塗らない分、雰囲気を出すのに、やはりこすりましょう。
鉛筆のいいところです。そうやって描き込んで完成。

   次にペンで描いたとします。しかし、この場合指しペンで風景を描く人は、少ないと思います。なぜなら、蓋を開けたインクを手元に置かなければならないこと、それがこぼれやすいことから、不便なわけです。

   屋外で描く時は、万年筆を使うとか、人によってはボールペン、サインペンを使う人がいます。また、屋外でのスケッチは、速く描きますので、指しペンだと慣れていないと、中々上手く描けません。

   ということで、屋外では指しペンは、使いづらいことになります。
屋外では、鉛筆の勝ち。

   さて、今度は部屋の中で、描いてみましょう。部屋の中なので急ぐ必要はありません。テーブルの上の花の入った花瓶を描いてみましょう。

   画用紙の上の方に花を描きます。ガーベラとしましょう。サッと力を抜いてガーベラの花を描きます。中心を描いて、花びらをたくさん中心にくっつけていきます。茎を描いて葉っぱを描いて、間違っても訂正できませんが、間違った線はそのままにして描き進みます。

   花瓶を描いて、花瓶の模様を描いて、そして最後に筆を使って黒くアクセントを付けます。ペンは線が細いので、弱く見えるのですね。だから、黒いアクセントを付けます。

   花瓶とテーブルとの接点の所に影として、ちょっと、筆を入れます。花瓶の模様のところにも、ちょっと入れましょうか。それで完成。

   ペンは黒い線のクリアさが、鉛筆と違います。白い紙にそのままクリアな黒い線が入りますので、出来上がりは、色を入れなくてもハッキリとした主張をしてくれます。そのまま額に入れてもいいような作品的な感じは、鉛筆も後ずさりします。

   このクリアさは、鉛筆にはマネが出来ません。ペンの勝ち。

もうお分かりですね。鉛筆はこすったりして出来る面で雰囲気を出します。ペンは、その黒い線自体で、雰囲気を出します。

   どちらも、良い絵の道具です。ですから、鉛筆でも描くし、ペンでも描く。それが、正解。