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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2016・11・8(火)
「教室日記」

  8月から描き出した小品が、9月中旬に仕上がった。 

結構、ハイペース。

 
今年は、六本木の美術館には出品せず、この小品(73cm × 52cm) を地方のコンクールに出品した。 

  抽象画として描いたものだ。

楕円を中心とした抽象画は、さんざん描いたが、何の束縛もなく(楕円を描くと楕円に束縛される)、画面を自由に使った抽象画を描いたのは、実は今回が初めて。

  描いたことはあるが、作品として、きちっと仕上げたのは、初めてということ。


私は、端から端まで、画面を自由に使い切りたいほうなので、自由自在に使える抽象画面は、実に面白い。

  作品完成までのプロセスは、具象も抽象も大して変わらない。 山あり谷あり、天国あり地獄あり。
  描き出しから途中までは、いつも順調。 天気に例えると、晴れのち晴れ。 
中盤から、晴れのち曇りになり、段々、雲行きが怪しくなって来る。 

  西の空は、真っ暗。 これは、とんでもない大雨になるなと思っていると、そのうち、本当にお先真っ暗になる。

  制作が行き詰るのである。 

今回の抽象画も行き詰った。 面白いことに、この辺りで、失敗したかもと、いつも考える。
  今回も、この魔の洗礼を受けた。 


絵を描くのに、最初から最後まで順調に行きたいものだが、そうはいかない。
  それに、最後まで順調に行った絵は、得てして詰まらないものが多い。

これは、制作の皮肉な一面で、格闘して描いて初めて絵は良くなる。
  つまり、第三者(鑑賞者)は、作者の格闘の結果を鑑賞するものだと、思っていい。


  しかし、そうは言っても、経験のない者は、格闘の仕方が分からないだろう。 
どんな格闘をするものなのか、ここで、ちょっと、ご紹介しよう。 
 

  制作は、感覚で描くものだと思っている人が多いと思う。 
絵は、感覚的なものなので、制作も感覚で描くことは、間違いではない。

  だが、感覚だけでは絵は、仕上がらない。 

ありていに言って、絵を最後まで仕上げるには、感覚と理屈と勘が必要である。

  
  雲行きが怪しくなり、嵐になったら、感覚だけではどうにもならない。
こういう時に、頼りになるのは、理屈と勘である。

  理屈も勘も経験から来る。 失敗を山のように経験すると、理屈も磨かれ、勘も働くようになる。 勘はワナ発見器みたいなもの。 

  こういう状態での画面は、ワナだらけ。 いたるところにある。 
私のような厚塗りしない画面では、ワナにハマると、本当に「ジ エンド」もあり得る。
 
  したがって、制作に行き詰ったら、まず、理屈で考える。 打開策を考える。 なんとか進む方向を決める。 決めたら、一歩進む。

  一歩前に出たら、勘で確認する。 大丈夫そうならもう一歩進む。 よし!OKとなって、そのまましばらく前進。 また、勘で確認し、用心深く一歩一歩進む。 

  しかし、同じようにまた行き詰る。 そういうもの。 
二度目は、結構焦る。 進んできた方向が間違っていたのじゃないかと、疑心暗鬼になる。

  
  制作は、ヒドく主観的な作業なので、どんなに経験を積んでも、勘違いは起こる。
それが、ゾッとするほど怖いが、こういう時は、とにかく、頭を冷やす。

  ヤケを起こしたら、オシマい。 

一旦、描くのは止め、全体像の把握に努める。 ほんとにヒドい状況なのか、被害があったのかどうか。

  実際、大した状況でないことが多いのだが、作者は、大袈裟に感じてしまうもの。
だから、忍耐と客観性は、もっとも肝に命ずべきこと。
  気持ちが中途半端になっても、まず、耐えること。 
  
ほとんど、崖っぷちを歩くような作業でも、辛抱強く冷静に対処すれば、たいてい危機を脱出できる。
   

  と、まあ、こんな格闘をするのだが、ただ、こんなことは、経験がないとできない格闘なので、経験の少ない人には、なんのことやら分からないだろう。

  こういう仕上げ方があるという話だ。 


私も、若い頃は、やり方を知らずに、途中で終わった絵が何十枚とあった。
  失敗したと思ったので、そのまま放置した。 

物事には、なんでもやり方がある。 

  失敗したのではない。 そこが制作のスタートラインだった。

全ては、そこから始まる。 
  
  それを当時、知らなかった。



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