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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2016・9・13(火)
榎本洋子・デッサン(縮小)
会員 榎本洋子 鉛筆デッサン

「教室日記」
(作者作品紹介)

  作者作品紹介4人目は、榎本洋子さんのデッサンである。

榎本さんは、在籍がもう5年半になる。 
  教室会員名簿でも、辞める人がいるため、年々、上のほうに上がっていくが、本人はそれが嫌だと言っていた。 

  在籍ばかり長くなって、上手くならないとボヤく。 

まあ、本人がそう言うが、初心者からすると、それだけのことがあるのだが、こういうことは、榎本さんに限らず、皆が思っていることかもしれない。 

  生徒さんは、上ばかり見るので、下を振り返らない。 階段をいくつ登ったのかは、あまり考えない。 そのため、いつまでも上手くならないと言う。

  そういう考えは、上達するためには、いいことであるが、そのうち、自分が人より描けるようになったことに気付くことがあるだろう。 


  長くデッサンしていた人が、ある日、別なことをしたいと言い出し、その下絵を模写したことがあった。 
  鳥の絵を模写した。 

模写を始めて30分くらいした時に、呼ばれた。

「先生! この先、どうしたらいいでしょうか?」


  驚いた!

30分で鳥の下描きを終えていた。 

  その人は、全くの未経験で入会した。 それが、今や30分で下描きを終える。
本人は、そのことを全く気にしていない。 

  そんなものかもしれない。 

榎本さんもこのレベル。 
  自分で気が付かない。


さて、今回ご紹介の絵は、榎本さんのアグリッパの鉛筆デッサン。

  ご覧の通りしっかりしたデッサンだ。 

アグリッパはこういう面構え。 石膏デッサンの最初の石膏像であるが、単品描きの基礎デッサンを終了した人の最初の関門がアグリッパになる。 

  ローマ人特有の顔つきは、メリハリがハッキリしているが、皆が最後まで悩まされるのは、その目である。

  目がうつろなのだ。 

榎本さんのアグリッパには、目がハッキリと描かれているが、実際は、こういう風に見えない。
  アグリッパの目は、額の下に深く隠されているため、光が届かない。 そのため、日中の光で見ても、目がうつろに見える。 

  どこからどこまでが目の範囲なのか、特定しなければならない。 
これが、なんとも厄介。

  近くで見て、やっと確認できるくらい。

皆、この目に翻弄され、目の玉が大きくなったり、小さくなったり、苦労する。

  榎本さんも相当悩まされた。

石膏像の入り口で、頭を殴られる気分になる。 

  榎本さんは、デッサン一筋でここまで来ているので、これまでに八つのモチーフをクリアしてきた。 
  デッサンのモチーフは、一つクリアするごとに、難易度が増す。 だから、常に新しい問題に立ち向かうことになる。

  今更、後戻りできないわけだ。 

あとは、粘り通すしかない。 

  こうして、榎本さんの粘りは、アグリッパの目を特定し、九つ目をクリアした。


榎本さんもそろそろ、気付いていい頃だ。 
  基礎デッサンコースで、ボトルを描いている人には、アグリッパは、絶対に描けない。
  八つの壁をクリアした 「目」 でないと、描けないのである。 


今、榎本さんは、新たな挑戦をしようとしている。 
  油絵を描きたいと言い出した。 

さて、また、上を向いて歩き出した。



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