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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2016・6・7(火) |
「教室日記」 (エリア芸術) 久しぶりにアート講義をしてみようと思う。 表題のエリア芸術とは、エリア51に例えたシェレだが、今回は、絵画における芸術の領域についてお話ししよう。
さて、
「芸術は引き算から生まれる」
少なくとも、絵画ではそうなる。
制作の過程に芸術の領域と呼べる、ある狭い範囲がある。 1メートルを、ある作品制作の全制作幅とすると、5ミリ以下の幅が芸術の領域と考えられる。
その領域だけは、極めて格調が高くなる。 画面全体の均衡がとれ、構図、色、色合いともに自然で美しい。 そういう領域が実際に存在する。
見つけ出すのは容易なことではないが、方法としては、引き算をすると見付けやすい。 足し算ではなく引き算である。
何のことだか分からないと思うので、もう少し、噛み砕こう。 絵は足し算で始まる。 例えば、油絵を描き始めた場合、絵具をドンドン塗っていくことだろう。
これは、足し算をしていることになる。 付け足して、また、付け足す。 これは、油絵に限らず、水彩でも言えること。 絵具を乗せていくので、足し算というわけだ。
そうやって、制作が進んでいく。 厳密には直しながら進むので、引き算もするのだが、足し算が中心。
やがて終盤になると、足し算だけでは、どうにもならなくなる。 絵がいっぱいいっぱいになってくるので、ここら辺から、足したり引いたりが繰り返される。 そして、そうこうするうちに、仕上げの段階を迎える。
作品に最後の味付けをする。
この作業が、制作で一番難しい作業になり、ここでは、ほとんどが引き算になる。 引いて、引いて、画面が調和するのを待つ。
しかし、実は、この辺りに芸術の領域がある。 芸術の領域を探すには、引き算しかない。 足し算では見つからないのである。
これは、感覚の問題なので、足して調和が生まれることは、ほとんど、期待できない。 感覚的に気が付きづらい。 それほど、微妙な領域だと思ってもらいたい。
したがって、1回の制作では、まず、不可能。 何日もかけて、何回も見て、粘って、粘り通して、運が良ければ、この神聖な領域に立ち入ることができる。
では、趣味で描いてる人には、全く関係ない話かと言えば、そうとも言い切れない。
偶然入り込むことも考えられる。
不可能ではないが、しかし、少なくとも、私は、そういう絵に出会ったことはない。
理由は簡単である。
この微妙な領域を、本人が見逃すからである。
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