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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2015・10・27(火) |
 会員 権 敬姫 油彩画
「教室日記」 (作者作品紹介―11)
一昨日、六本木に行ってきた。 古い友人が、ライブをやるので、見に行った。
MAX50人の店とのことなので、多くを誘わず教室スタッフ3人で、六本木交差点のアマンド前で待ち合わせ。 私は、少し早く出掛けて、国立新美術館で開催していた「独立展」を鑑賞した。
実は、私は、若かりし頃ドラムを叩いていた。 18才から30代中頃までやっていたが、絵を本格的に描くことを理由に辞めた。 その時の仲間のライブだった。
前原と柴田。
他にもバンド仲間はいたが、特にこの二人は、若かりし頃、ほとんど一緒に過ごした仲間だった。
午後3時過ぎに開演し、8時終了。 お店の入り口には、「内輪のパーテイー」と貼紙してあり、一般客は、入場できない。 入場料2000円払うと、あとは水も出てこない。 飲み物、食べ物すべて、持込みの面白い企画だった。 企画したのは、どうも前原らしい。 彼が、世話役として動き回っていた。
バンドは三バンドだったが、前原(バンマス)バンドが一番良かったと、私の連れが言っていた。 もちろん、素人バンドだが、キャリアが長いし、ステージ慣れしていた。
後半、三バンドのセッションがあり、前原にドラムを叩くよう要請された。 だいぶ、ビールを飲んでいたし、ドラムセットに触るのは、30年ぶりだった。
「ウソッ!!」
連れの K 君、大場、北山さんは、話のネタができると興味津々。
結局、2曲叩いた。 リズムは刻めるけど、オカズを入れると、シドロモドロ。
普段、机を叩いたりしてるが、ステージ上では、力いっぱい叩くので、細かい動きに手がついていかない。
「ありゃりゃ!」
久しぶりにしては、上出来と皆に言われたが、アルコールが入っていて良かった。
赤面の至り、ここに極めり。
さて、作者作品紹介11回目は、権 敬姫(クオン キョンヒ)さんの油彩画。
権さんは、2012年12月にお試しし、2013年1月入会。 そろそろ在籍3年になろうとしている。 よく一緒に飲むことが多いため、3年以上いるような気がする。
韓国の方で、在日10年は超えたらしい。 そのためか、日本語は、読み書き、会話にほとんど問題がない。 大変快活な方で、いつも教室に元気よく入って来る。 前回、ご紹介の笠原さんとは、同じ駅に住んでいて、よく二人で食事に行くと言っていた。 権さんのほうが年上なので、姉御のような接した方が面白い。
私の知る限り、権さんが1回だけ日本語を間違ったことがあった。 ここでバラしてしまおう。 権さん!ゴメン!
土曜日の夜に、若い人の飲み会があった。 10人ほどで飲んでいた。 権さんが韓国人気質の話をしている時、こう言った。
「韓国人は、肉体的だから・・・」
肉体的???
全員が固まった。 話が繋がらず、頭が真っ白になってしまった。
その時、一人が言った。
「もしかして、大陸的のこと?」
全員大笑い。
何となく、ホッとした。 権さんみたいに日本語が達者でも間違える。 わずか10年で日本語を完全にマスターされたら、中学校以来英語を勉強させられながら、未だに未発育のこっちの立場がない。
さて、権さんは、昨年の10月に、フランスに一週間の油彩修行に行って来た。 そういうツアーがあるらしい。 その際、ホームステイしたフランス人一家へのお礼のつもりで描いたのが、今回ご紹介の作品である。
その居間の写真から絵を起こした。 天井も高く、いかにも洋間といった素敵な居間である。 この作品で、神経が払われたのが、光。
前回の笠原さんの絵、5回目でご紹介した内藤さんの絵同様に、光と影が重要な意味を持つ。 しかし、この作品で特に注目したいのは、部屋の明かりが点いているが、日中である点だ。 絵をご覧頂けると、窓の光が、右側から差し込んでいるのがお分かりだろう。 白っぽく。 そして、天井の照明は、黄色っぽく、辺りを照らしている。 明らかに、光量の違い、光質の違いが絵の中で、見事に描き分けられている。 そのことが、絵の中に状況効果としてリアリテーをもたらしている。
そもそも、今回の作品は権さんらしくない。 権さんは、これほどカチッとした絵を描くタイプではないが、一家への贈物として居間を選んでしまったので、厄介な透視に付き合う羽目になった。 透視とは、二点透視のこと。 パースである。
そのため、定規を使うような作業の連続だったが、時間を掛け、一つずつ丁寧に仕上げていった。 今後、このようなカチッとした絵を、もう一度描くかは分からないが、権さんにはいい勉強になったと思う。
自分の好きな描き方をするのは結構なことだが、正反対の描き方を知ることは、大いに意義があると言える。 絵が膨らむのである。 したがって、権さんにとって苦手な絵であったが、ここまでしっかりと描き切ったので、得たものは大きかったと思う。
今年の会員展には、この絵の写真を出品した。 会員展のあった5月末前に、その一家が来日したので、実物は、その際に贈ったためである。
そのフランス人一家が、権さんの感謝の印を喜んだのは、言うまでもない。
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