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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2015・10・20(火)
15笠原麻衣(縮小)
会員 笠原麻衣 水彩画

「教室日記」
(作者作品紹介―10) 


作者作品紹介10人目は、笠原麻衣さんの水彩画である。
  笠原さんは、2012年の7月に初心者として水彩でお試し、8月入会なので、3年ちょっとの在籍になる。

  初めは、模写を繰り返したが、2014年の2月頃から、写真を基に描くようになった。
  自分で撮ったオリジナル写真である。

そういう順番は珍しくなく、過去にも何人か例がある。 模写を繰り返して、写真に移っていく。
  まあ、妥当な順番だと思う。 

模写で、シッカリとした基礎勉強をしてから、写真を描く。


  これを逆にするとどうなるか?


つまり、写真から描くということ。 


  何度もこのブログで述べていることであるが、写真を描くのは難しい。 なぜなら、目の前の風景は三次元であり、写真は二次元。 
  三次元を二次元に縮小したのが、写真ということになるから。

何のことだか分からない方に、もうちょっと噛み砕こう。

  三次元は立体で、二次元は平面。 立体の情報は平面に入りきらない。 したがって、何かが削り落とされて平面になる。 その何かを補足しないと、三次元の印象は反映されないということ。

  写真を描く時は、必ず何かを補足する意識が必要。 しかし、これが初心者には難しい。


  では、模写はどうなのか?


模写するものにもよるが、一応、三次元の景色を描いた作品を、模写するという前提で説明すると、作者が、三次元の情報から汲み取った絵であるので、それを模写しても問題ない。 
  これは、作者が写真を基に描いた作品でも同じ。 作者が補足するからである。 


  また、模写が有効な手段なのは、他にも理由がある。 それは、作者の技量に合わせようとするため、常に背伸びが必要になる。 
  模写を繰り返すと、常に背伸び状態が続くので、技術的な上達が早い。

  技術的な問題をある程度クリアしてから、写真に移行する順当な理由がここにある。



  さて、笠原さんは、今年の会員展に2点出品した。 
今回ご紹介の作品はその1点。 もう1点は模写だった。 こちらの作品もいい出来であったが、模写だったので、今回外した。 模写をネット上で公開するのは,はばかれる。


  上の作品は、京都の鴨川の景色だ。 夕暮れ時。 笠原さんが自ら撮影した写真を基に絵を起こしている。
  この絵で、写真をアレンジしたのは、時刻だった。 実際の写真は、この空だったが、この時刻だと地上はほとんど真っ暗になっている。

  それでは、絵にならない。 また、露出のこともあるので、肉眼では、もっと地上は明るかったかもしれない。 それで写真より地上を明るくすることにした。 
  つまり、30分ほど、写真の印象より時刻を撒き戻したのである。  


ご覧のように、笠原さんの絵には、時間的違和感がない。 
  静かな夕暮れ時の風情漂う作品となった。 巣に戻るカラスの鳴き声さえ聞こえてきそうである。


  笠原さんんが、この作品で気を使ったのは、やはり、光と影だろう。

夕暮れ時なので、街の明かりが灯り出している。 空には、もうすでに沈んでしまった太陽の残り香のような赤い光が、空を僅かに明るくしている。 
  その色が、川面に街の光とともに映っている。


光と影。


  小さく見える街の明かりは、ただ、黄色を塗るだけでは光らない。 明るい色は、暗い色との対比で光る。
  したがって、街の小さな光を輝かすには、周りを暗い色で囲む必要がある。
 
  笠原さんの絵の中の明かりは、小さなものもちゃんと輝いている。 それが、この絵に風情をもたらしている。 実に、気持ちよく輝いている。

 
  何か、あたかもそこにいるかのような、錯覚が心地いい。 


笠原さんは、僅か3年余りの在籍であるが、水彩画の腕をメキメキと上げてきている。 風景中心の笠原流の水彩画は、今年の会員展でも評判になった。

  教室には、色々な絵のタイプがあり、また、教室とは、様々な個性がぶつかり合う場所でもある。
  その中で、笠原さんは、淡々とわが道を歩いている。


最近、その姿に余裕さえ感じる。




 
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