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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2015・7・14(火) |
 会員 坂元京子 油彩画 「教室日記」 (作者作品紹介―3)
作者作品紹介3回目は、坂元京子さんの油彩画をご紹介しよう。 この作品は、F30号のサイズ。 展覧会出品サイズであり、教室制作としては大きい。
坂元さんは、在籍7年の古参の会員で、油彩画を中心にデッサンやパステルなども勉強してきた。 展覧会入選経験があるため、今回の30号は、展覧会出品を意識して描かれたものである。
美術団体が主催する公募展は、ほとんどが30号以上なので、少なくとも30号サイズならば、どこでも出品できる。
だが、この作品が完成するまでには、それはそれは結構な時間を費やしている。 1年7ケ月掛かった。 回数にして36回。 完成までに36回教室に通ったことになる。
自ら撮影した小さな写真を元に、舞台の情景を描こうとしたわけだが、決してスムースに行ったわけではない。 様々な問題を解決しながらの1年7ケ月だった。 本人もそんなに長時間掛かるとは、思ってもみなかったことだろう。
まず、困ったのが、中央の踊り方の腰を落とすことだった。 この腰が中々落ちなかった。
能でも日本舞踊でも、踊り方は、腰を落とす。 クの字に曲げるのが、一つの日本の伝統芸能のカタチらしい。
腰を落とすには、お尻を突き出せば、腰が曲がるのだが、それが、着物のスソで隠れてしまっている。 では、ということで、肩からたもとに続く線を斜めにし、スソを斜めにし、膝を曲げたら、腰が落ちた。
また、細かいところでは、左手一番手前の人に何を持たせるか、笛を吹く人のカタチとか、色々あったが、中々結論が出なかったのは、背景にある龍の処理だった。
この龍は、海の中から出現するのだが、どこから飛び出して、どう動き、どう、また、飛び込むのか。 坂元さんは、描き直しを繰り返した。
この作品は、昨年の会員展では、制作中で出品していた。 途中経過を発表するしかなかったが、作品集には出品作品として掲載されている。 そのため、今回の作品と昨年の途中経過の作品を、作品集で見比べることができる。
だいぶ、違うのに驚く。
昨年は、途中のためか少しゴチャゴチャした画面であったが、完成した画面は、主役がハッキリし、画面がよく整理されているのが分かる。
また、人物の顔もどこまで描くか、坂元さんは研究した。 結局、リアルに描かずに、人物の顔と分かる程度で処理した。 それが、画面にドラマ性をもたらした。 いい判断だった。
工夫し、研究し、苦労したのである。
今、坂元さんは、また、30号の絵を描き出した。
つまり、また、坂元さんの長い旅が始まった・・・・のかもしれない。
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