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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2014・12・2(火)
平野・デッサン1(縮小)
会員 平野信一 デッサン

「作品紹介-16」

  さて、作品紹介16人目は、平野信一さんの鉛筆デッサンである。 
平野さんは、50代の男性で昨年4月入会。 この時点では、まだ奥様も受講していた。 
  平野さんの奥様は、教室が発足した2年後の2005年に入会し、その後、8年在籍した古参の会員だった。 仕事多忙なため、旦那様と入れ変わるように退会した。

  平野家は、娘さんも中学生の時に、デッサンで通ったことがあり、教室を運営する身としては、喜ばしい限りだ。


「うちの旦那は、昔から絵が好きで、よく描いていますよ」

  と、平野さんの奥様は言っていたことがある。

「先生の所に絵を習いに行ったら? と、言ってるんですけどね」

  奥様は、そう言っていた。

だから、旦那様の平野さんが教室に現れた時、

「やっと、来たか」

  と、思った。 



平野さんは、デッサンで受講を開始した。 デッサン経験は初めてのようで、最初は、スケッチみたいなデッサンだったのを覚えている。 
  しかし、平野さんのように独学経験のある人は、勘どころを掴むと、その後が早い。 入会から10ケ月で、デッサンの基礎コースを終了した。
 
  写真を基に、鉛筆で描きたいと申し出があったため、貝のデッサンを飛ばして、基礎デッサンコースを終了した。 

  鉛筆の描き方が分かったので、他のものを描きたくて、ウズウズしていたようである。


  平野さんは、今年の会員展には、デッサンを2点出品した。 
今回、ご紹介のデッサンは、その一つ。 私が勝手に選んだものだが、得てして描き手は、一番の最近作を見てほしいと望む傾向にあるので、それは、後ほどご紹介しよう。 

  さて、今回のデッサンだが、 
私が、このデッサンで気に入っているのは、「照り」である。 
  ボトルは、瀬戸物のウイスキーの瓶。 ウルトラマリンブルーの陶器は、教室の天井の蛍光灯を映し出している。 何とも正に照っている。 実際に、こういう瓶なのだ。 

  また、黒っぽい色は、近くにあるものを映し出す。 りんごは、その映り込みのために置かれている。
  このリンゴもプリプリ。 実際は、木の作り物だが、光沢があり、やはり、光を反射するため、平野さんは、プリプリのりんごにして、その照りを描いた。  

  作品紹介2人目で、ご紹介した私の高校の同級生であり、教室会員の河合君も、

「よく描けてるねエ―」

  と、会員展の会場で言っていたほど。

東京湾には蓋がないように、河合君の口にも蓋がない。 時々、蓋をしたくなるようなことを平気で言うが、褒める時は、素直に褒める。 その彼が、褒めていた。 感心したのである。 


  
  さて、ついでと言っては何だが、会員展出品時点での最近作もご紹介する。
作者作品紹介も終盤になったので、サービスしてしまおう。



平野・デッサン2(縮小)



  上の作品の水差しも瀬戸物である。 白い陶器で、青い模様が描かれている。 敷物のランチョンマットには、うるさいほどの柄が入っている。 

  この組み合わせは、基礎デッサンコースの最終モチーフとしてある。 基礎デッサンコースは、単品を描く。 
  まず、手始めがフルーツ、そしてボトル、貝と続いて、最後にこの水差しと布を描く。 
  最後だけ、モチーフが二つになる。 

モチーフが二つになるとどうなるか?

  これが、基礎デッサンコースの最終課題。 つまり、水差しをしっかり描いてから、その後、ランチョンマットもしっかり描くというワケにはいかない。 二つのものの濃淡調整が課題なのだ。
 
  主題は水差し、副題がランチョンマットなので、ランチョンマットが目立ち過ぎてもいけない。 
  また、この最終課題で、初めて硬いものと柔らかいものを描き分けねばならない。

  硬いものと柔らかいもの、二つのものの濃淡調整。 

最終課題は、何でも難しくなっているが、基礎デッサンコースもしかり。 
  しかし、その出来栄えは、ご覧のように布の柄を抑え、きちっと主題を際立たせている。
  また、主題となる水差しも申し分なく描けている。  

では、なぜ、この最近作を、今回選ばなかったかには、ワケがある。 
  この水差しは、瀬戸物なので、やはり、「照り」がある。 しかし、このデッサンにはその照りがない。 平野さんだけではない、この水差しを描いた人で、照りまで意識した人は、残念ながらいない。

  惜しむらくは、平野さんにそれをやって貰いたかったが、この課題は、他に色々難しい処理があるので、私もそこまでは要求しなかった。 

  


  その後、平野さんは、写真を基に人物を描き始め、今は、その2作目にかかっている。 これらが、おそらく、来年の会員展出品作品になるだろう。 
  1作目は、いい出来で、2作目もいい出来になりつつある。


だが、来年の出品は、この2点止まりになりそうだ。 なぜなら、2作目が終了したら、石膏像のジョルジョに挑戦すると言っているから。

  平野さんの意欲は、素晴らしい。 私もジョルジョの難しさは説明したが、逆に、火に油を注いだようである。

  大いに期待したいところだが、石膏像は甘くない。 
基礎デッサンコースを終了すると、次のデッサンコースの順番は、次のとおり。 石膏の順番。

  足 ⇒ アグリッパ ⇒ メジチ ⇒ アポロ ⇒ アマゾン 

デッサンコースには、ジョルジョは入っていない。 ジョルジョは任意にしてある。 別格だからである。 
  アマゾンまで描いた人が、ジョルジョで必ずつまずく。 ジョルジョからまた、二、三段レベルが上がるからだ。 
  ジョルジョを攻略するには、自信ではどうにもならない。 自信は、ジョルジョを相手にすると、すぐになくなる。 
  だから、それに勝る情熱が必要である。 情熱があれば、何とかなる。
 


難しいことは確かだが、しかし、まあ、人生は、チャレンジである。 また、人生は、夢でもある。
  50代の平野さんは、不安な気持ちも当然あるだろう。 
しかし、心密かに、ワクワクする気持ちもあると、私は思っている。

  そんな、ワクワクする気持ちは、人生に、そう、ザラにあるものではない。 
鉛筆1本と一枚の紙で、ワクワクできたら、これほど、安上がりなことはない。 

  でも、そんな人生の楽しみ方は、確かにある。
少なくとも、絵画教室には、そんな楽しみ方が、ゴロゴロ転がっている。

  これは、ホント!





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