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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2014・11・11(火)
権・油(縮小)
会員 権 敬姫 油彩画

「作品紹介-13」

  さて、作品紹介13人目は、権 敬姫(クオン キョンヒ)さんの油彩画である。 
権さんは、韓国の方で、30代の女性。 在籍10年余りで、日本語は、読み書き会話とも達者。 
  母国語以外で、これほど、外国語に長けていたら、さぞ、楽しいだろうと考えてしまう。

  私などは、うらやましい限りである。 権さんレベルとは欲張らないが、せめて、半分だったら、外国に行く機会は、もっと増えただろう。 
  身振り手振りでは限界があると、タイのホテルをチェックアウトする時に、実感した。 ロビーにいたボーイの困ったような顔が、未だに思い出される。



権さんは、土曜日夕方からの受講が多く、所属が大人コースではなく研究所のため、振替は日曜日が多い。 
  研究所所属の方には、教室の鍵を渡すため、教室閉講時間に教室使用できる。
振替が他の曜日でないためか、土曜夕方からの受講者とは、皆と顔見知りだが、他の曜日の方は、本人を知らない生徒さんは多そうだ。 

  それは、他の生徒さんにも言える。 
平日の昼、または、夜の受講者は、顔見知りが、せいぜい5人以下、土曜受講者で10人くらい。 
  老若男女合わせて様々な人がいるのだが、実体は私しか知らない。 もったいないと、いつも思う。

  だから、新年会、会員展、納涼祭等、催しものを通じて、知り合う機会を作っている。 
  どんな人がどんなことをやっているのか、知ることはいい刺激になる。 
そのため、特に会員展オープニングパーテイーでの講評には力を入れるため、1時間半近く掛かってしまう。



  さて、権さんは、明るく陽気な人だ。 一見、大陸的ともいえる大雑把な性格に見えるが、絵を見ると、繊細な神経の持ち主なのが、見て取れる。
  今回、ご紹介の絵は、教室制作ではなく、以前描いた韓国の景色だそうな。 ここ一年の教室制作で出品したい絵がなかったので、旧作を今年の会員展に出品したとのこと。
 
  渋い緑を基調とした色合いは、神秘的な光景を醸し出している。
ポイントは白鳥。 そして、白い木々と水に映った木々。 ほとんど、これだけの絵である。 
  背景は、木々のカタマリなのだろうが、かすめて、ぼんやりさせている。 それが、いっそう、白鳥と木とを際立たせている。 
  実にシンプルな絵であるが、見れば見るほど不思議な魅力に溢れた絵でもある。 

  何年前の作品かは、聞き忘れてしまったが、画面の処理の仕方から考えても、それほど、昔ではないだろう。 手馴れた感じがするので、数年前と考えられる。 

  昨年の会員展出品作品の「朝日に輝くススキの絵」と、今回ご紹介の絵とは、何となく共通する感性がある。 


権敬姫・油彩0.7
昨年の会員展出品作品


  「静寂の中の感動」 とでも言うべきか、権さんの描く自然は、静寂に満ちている。 そして、その中に一つの物語がある。 

  そんな感じがする。 

それが、権さんの絵のスタイルになるかもしれない。
  
  権さんは、時々、これとは違うタイプの絵を描く。 それは、まだ、権スタイルが発展途上ということだが、私は、権スタイルは、「静寂の中の感動」 だと思っている。

  自然に無理なく描いたら、「静寂の中の感動」 の絵になるとしたら、それが、本人の個性というもの。 

  まあ、あれこれ描きたいうちは、描きたいものを描けばいい。 そのうち何となく、固まってくる。

  どう固まるのかは、本人次第だが、明るく陽気な権さんの心の奥底に、「静寂」 がある限り、固まり方は、何となく想像つく。





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