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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2014・11・4(火) |
 会員 宮城英昭 油彩画
「作品紹介-12」
この前の台風の時に思い出したことがある。 木下街道を歩いていて、デッカい冠水に出合った話。
中山競馬場の脇を木下街道(きおろしかいどう)が通っている。 江戸時代、利根川からこの街道を通って、江戸に材木を運んだことから「きおろし」と名付けられたらしい。 街道としてはエラく狭く、バスやトラックなど通行車線いっぱいいっぱいで通る。 車道も歩道も狭いのである。 そう上、大雨が降るとアッチコッチで冠水する。 歩道が冠水すると、交通量の多い車道側に回り込めないため、水溜りに足を突っ込むしか、先に行く方法はない。 深いところでは、くるぶしまで浸かるので、革靴だと泣くしかない。
この冠水時に運悪く、木下街道を歩いていた。 雨はまだ止んでなかったので、嫌な予感がしたが大当たり。
<ズドン!>
歩道が冠水していた。 10メートルくらいのバカデカイ冠水だ。 革靴だった。 足を突っ込もうか迷っていると、後ろから来たバスが、私の所で止まった。 バス停ではない。
バスの乗車口の扉が開いた。 運転手さんが手招きをしている。 乗れということらしい。 その10メートルは、バスに乗った。 無賃乗車。 そんな話。
今でも、その運転手さんの親切を思い出すと、ありがたくなる。 世の中、捨てたものじゃない。
さて、作品紹介をしよう。 作品紹介11人目は、宮城さんの油彩画である。 宮城さんは、60代の方で、2年前の7月に入会。 7月にお試しを2回受けて、そのまま、7月入会で、2回受講している。 やる気満々。
一応、未経験ということであったが、この場合の経験は、他の絵画教室等で、指導を受けた経験を指すので、自分一人で描いていた経験年数を数えない。 そのため、未経験者と言っても、人によって、当然バラツキがある。
油彩経験は、先にご紹介の高橋さん同様、あったもよう。 自宅でも描いているらしく、油彩道具は教室に来るたびに持参している。 したがって、作品数は必然的に多くなる。 本人の作業を、そばを通りながら覗くと、時々、さっきまで描いていた絵と別な絵を描いていることがある。
2点以上を同時進行させる描き方は、油絵制作には、よくあること。 油絵は、乾きが遅いので、ズーと描き続けられない不便さがある。 ある程度作業していると、絵具が混ざり始め、作業を中断せざるを得ないことになる。 そんな時のために、もう一つ用意しておくというわけだ。
今回、ご紹介の絵は、オーストラリア旅行に行った際に撮った写真から起こしている。 風景としては、近景から遠景まで全てあるので、広がりを感じるが、描くとなると意外と難しい。 近景、中景、遠景を描き分けないとならない。
画面右端に赤と青の描き込みがあるが、ここには展望台があり、男女が立っている。 人を風景の中に配するのはいいことで、岩の大きさ、広がりが伝わってくる。 岸壁の描き方、空の表情、鳥の飛び方、海との接岸部分、近景、中景、遠景ともに丹念に描き込まれている。
風景画は、まず広がり、そして、雰囲気。 これが、風景画を描く時の大事な点だろう。 そういう意味において、よくできた作品だと言える。
今、宮城さんは、オランダの景色を描いている。 風車が絡んだ絵である。
「ここ どうしましょうか?」 と、時々相談を受ける。 制作は、問題を一つずつ解決しながら前に進むもの。 問題が発生しない絵は、そもそも、つまらない。 それは確か。 だから、私も色々とアイデアを出す。 先にご紹介の高橋成光さん同様、宮城さんも一つずつ根気良く、ハードルを越えて行く。
絵は、結局、そういう苦心が楽しいのかもしれないと、宮城さんの制作を見ていて、ふと、思う。
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