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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2014・2・4(火) |
(ブログ講義) (画面を呼吸させる意味)アーカイブー2008年2月20日のブログより
今年の1月3日に習作2を描き上げてから、習作3に取り掛かるはずが、実はまだ始めていない。 別にサボっていたわけでなく、題材を選ぶのに時間が掛かってしまったことと、教室雑用が相変わらず多いので、あっという間に2月になったということ。
今頃やっと方針が決まり始め、近々スタートする・・・予定。 制作は、一歩一歩進むしかない。 急いでみても結局振り出しに戻るだけ。 忍耐と前に進む気力あるのみ。 頑張ろう!
先週の土曜午前にお試しの人が来た。 今年は、1月からキッズの体験や大人教室のお試しの問い合わせが多く、すでに11件。 特に、お試しは、最近の傾向で、デッサン希望が圧倒的に多い。 入会者もすでに5人になり、いつもの年より多い。 お試し希望もまだ3件あり、今回は、そのうちの一人である。
前日の夜から土曜日の午前教室の机はセットしておく。 お試しの人の机も用意し、デッサンお試しの準備をした。 土曜午前9時50分に、教室玄関チャイムが鳴った。 20代と思われる若い女性が立っていた。 お試しで来た人だ。
お試し受講手続きを済ませると、用意した机に案内した。
「ハイ! では、デッサンの基本的な描き方は、三つの線で描きます」 「一般的なデッサンは、鉛筆をこうして寝かせて鉛筆の背で描きますが、線だけで描く描き方もあり、お試しの最初は、 まず、線で描く描き方から入ります」
と、一通り説明した。 お試しの机の前には、イミテーションのフルーツをいくつか置き、
「では、初めて下さい」 「よろしいですね」
しばらくして、様子を見に行くと、線の練習ではなく、カタチの練習をしていた。
「いや、そうではなく、線の練習をしましょう」 「次回は、瓶を描きますので、今のうちに線の練習をしておかないとね」
と、言って、他の人の絵を見に行こうとしたら、その人がためらいがちに、こう言った。
「あのー・・・」 「あのーー、私、油絵のお試しで来たのですけど」
さて、今回のブログ講義は、 「画面を呼吸させる意味」 、 2008年2月20日のブログからの抜粋である。
画面を呼吸させる意味? なんですか? と、言う声が聞こえてきそうである。 まあ、今回は文章が短いので、気軽に読んで頂きたい。
「画面を呼吸させる意味」とは、
これは、画面も呼吸しているという例えである。 簡単に言うと、ビッチリ描いてしまうと息苦しいということ。
このことは、まず、初心者が、デッサンしている時に、多く見かける。 一本の瓶をデッサンしている時、瓶を線でビッチリ描いてしまう人がいる。 鉛筆で、立体感を出すべく、隙間なくギッシリと線が入っている。 ほとんど、真っ黒になるぐらいに、線で覆ってしまうことがある。
デッサンなので、白い紙の真ん中に瓶が描かれている。 瓶の周りは、当然、余白なので白い。 白い紙の真ん中に黒ずんだ瓶が描かれている。 白い部分の面積の方が、数段広いが、にもかかわらず、瓶が狭っ苦しい感じがする。
これは、瓶自体が無呼吸状態にあるから。 絵というものは、全体の調和で成り立っている。 デッサンも、当然絵のうちなので、描き込んだ瓶と白い余白とが調和していないといけない。
その余白の白を無視して、瓶だけにのめり込むと、呼吸できない状態を引き起こす。 これは、本人が一生懸命に描いたための結果なので、人に注意されるまで、気が付かない。
これを防ぐには、常に、全体を見渡しながら描くクセを付けること。 ちょっと描き込み過ぎたなと思ったら、ためらわずに、通気口を作る。 文字通り空気の通り道を作る。 消しゴムで、線を引くように、ところどころ消すだけでいい。 それだけでも、随分呼吸が楽になる。
息苦しいということは、画面上の広い範囲でも同じことが言える。 水彩画、油彩画、パステル他、絵と名の付くものは、画面上が無呼吸状態になってはいけない。 無呼吸状態は、絵で、もっともやってはいけないことだと、言える。
「画面は呼吸している」 今回、このことを覚えよう。
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テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術
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