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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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<教室日記>2013・4・23(火) |

通信講座水彩画見本 <教室日記> (芸術談義)
世に芸術論というものがあるが、これほど理解しにくい論理も稀であろう。 なぜ、あんなに難しく書いてあるのか、いつも不思議に思う。 確かに、芸術は分かりづらいし、一般的ではない。 まして芸術の持つ感覚的な面が説明しづらいので、書き手は四苦八苦するのだろうが、学者や評論家の学問的論理立ての芸術論は、やさしい表現は、努めて避けているようにも見え、難解この上ない。 絵画における芸術論も五十歩百歩で、芸術を理解しようとして読む方には、お薦めできない。 余計、分からなくなる。
学生時代、友人が、芸術について語ったことがある。
「芸術とは、精神および作品が昇華された状態のこと」
まあ、当たってはいるが、だから、何だよ! と凄みたくなる。 芸術に興味のない人が、「意味分かんねー!」 と言ったとしたら、そっちのほうが、よほど興味深い。
そもそも、芸術論には、おかしな点が初めから含まれている。 芸術論は、過去の芸術的に評価された作品を地盤として、語られるべきものであろう。 だから、名作を分析した分析論から、芸術論が発生しないと、芸術論は成り立たないはずである。 しかし、名作は、常にオリジナりテイーに溢れている。 独創的であり、個性的であるため、伝達性において優れている。 だから、歴史に残るのだが、なぜか芸術論の中に、このオリジナリテイーの話は登場しない。 ここが、おかしいのである。
芸術の基本は、オリジナリテイー。 このオリジナリテイーが面白い。 面白いから分析する。 その分析が、一つの論理を生み、芸術論になっていく。 つまり、元は、面白さ、独創性、個性、オリジナリテイ。 しかし、論理展開するうちに、いつのまにか、この個人的な不確定要素は削り取られ、論理が一人歩きする。 誰にでも共通する概念に置き換えられてしまう。 ここで本末が転倒する。
のだが、まあ、そうは言っても、オリジナリテイーを含めて一般論として芸術を論理展開することは、不可能に近い。 オリジナリテイーは、作家の個人的資質なので、微視的世界。 芸術論は、哲学と一緒で俯瞰論なので、巨視的世界。 ミクロとマクロ。 一緒に論じるのは、難しい。
それで、オリジナリテイーを除いて芸術論を展開したとしても、難しい問題が次に控えている。 芸術は、非常に感覚的なもので、芸術のもっとも重要な部分は感覚的なため、これもまた説明が極めて難しい。 芸術とは、「芸」(魂)と「術」(技術)とでできている。 説明可能なのは、「術」の部分。 しかし、「芸」については、感覚のため説明困難。 そのため、芸術論には、時代を超えて、様々な人々が挑戦する。 「芸」の部分をすんなりと説明しようとして論客達は、たゆまない格闘を試みる。 それで、字数が増し、言葉が増し、表現が増し、増し増しになって、難解な説明へと突入していく。
芸術に難しい講釈はいらない。 簡単にしよう。 まず、面白いこと。 これが一番大事。 どんなに崇高な考え方に基づいていても、つまらなければ、伝達力は落ちる。 次が魂だが、これはあって当然なのでワザワザ言うこともあるまい。 するとその次に来るのは技であろう。 芸術は、技がないと成り立たない。 小さな子供の絵は、面白く純粋なので、小さな子供の絵を絶賛することは、よくあること。 芸術の半分以上の構成要素を満たしているが、技がないため、芸術とは言わない。
さて、というところで、まとめてみよう。 芸術とは、技が繰り広げる面白さのこと。 先の友達の言葉を付け加えると、
「芸術とは、技が繰り広げる面白さを昇華させたもの」 となる。 分かるだろうか。 芸術について、私には、この言葉で十分である。
ある人が、言う。
「芸術とは、爆発だ!」
個人的極論であるが、これはこれで、端的で、分かりやすく、面白い。
<ボランテイア活動をしています> 公益NPO各団体の支持を得た活動です。
通信講座テキスト一部を実費(500円)で、提供します。 対象者:おおむね60才以上の方・障害のある方・12才以上大学生まで。 ● デッサン講座・水彩画講座・パステル画講座 ● お問い合わせ : taya@art21japan.jp (コピーして下さい) ● 注意 :教室お問合せと混同するので、件名は「ボランテイアお問合せ」でお願いします。
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テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術
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