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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2013・4・16(火)
Nデッサンテキスト8見本画

通信講座デッサン見本
<教室日記>
(デッサン談義)

  3月の末に、本八幡駅近くの「ギャラリー空」に行く機会があった。 
本八幡駅は、西船橋駅より駅二つ東京寄りで、私が今やっているボランテイア活動のパンフレットを 「ギャラリー空」 が置いてくれるというので、出掛けて行った。
 
  そこの代表者の中村さんは、気さくな方で、抹茶を飲みながら、色々とお話を伺った。 お年は、70才くらいとお見受けしたが、NPO活動をされており、ギャラリー空も、地域の交流の場としての役割を担っている。 
  お話の中で、印象に残ったのは、今の東京芸大油絵科の入学試験には、デッサン実技がないとのこと。
  これには、驚いた。
 
なんでも、御年90才になる東京芸大油絵科出身の名誉教授が、廃止を提案して、実行されたらしい。 それがホントなら、よほどの実力者でないと、こういった英断は実行できない。 おそらく、反対する者は、数多いことだったろうと思う。 技の芸大の看板を取り外すと言っているようなものだからである。
  廃止の理由は、いたって簡単。 デッサンができ過ぎると絵が硬くなるから。 

「デッサンができ過ぎると絵が硬くなる」のは、美術界の常識。 しかし、その考えを入学試験に反映したことに驚かされる。 おそらく、世の中の優秀な絵描きが、必ずしも芸大出身者でない危機感からの決断と思われる。   芸大は、優秀な絵描きの輩出率が一番でないと格好がつかない事情がある。

  ご存知のように、東京芸大は、合格の難易度が群を抜いて高い。 絵画の基本である油絵科も難易度が高いため、受験生は、がむしゃらにデッサンを極めていく。 高校生レベルで驚くほどの腕前を見せる。 そこまで、極めないと合格しないからである。 
  しかし、それはそのまま東京芸大油絵科の泣き所にもなっている。 なぜなら、デッサンは練習であるためデッサンがどんなに上手くても、作品制作がコケたら何にもならないから。 つまり、デッサンを極めると作品制作でコケル確率は増すのである。 それが、芸大油絵科のジレンマとなっていた。

  分かりやすくご説明しよう。 
デッサンを作品画面上の骨組みと仮定しよう。 そして、その骨組みの中に、相手に伝わっていく魂が入っていたとする。 作品は、しっかりしていないとならないので、骨組みは当然必要。 
  しかし、その骨組みがしっかりし過ぎているとどうなるか?

骨組みの中に入っている魂は、骨組みの力を借りて、より増大し、相手の心に飛び込んでいく。 増大した魂が、人に影響して、作者と相手となる第三者と感動を共有する。 これが、作品の持つメカニズムである。

  仮に、デッサンを極めて骨組みがしっかりし過ぎると、魂は、骨組みに抑えられたような状態になる。 これをハタから見ると、抑えられた魂は、貧弱に見え、骨組みだけがしっかりと見える。 つまり、相手に伝わるのは、魂ではなく、がっしりとした骨組みのほうになる。 
  骨組みをデッサンに置き換えると、相手には、デッサンだけが見えてしまうということ。 これを、絵が硬くなると言う。

  私の師匠は、芸大の彫刻科出身である。 彫刻は、バランス感覚を絵画より要求されるため、受験用のデッサン練習で、デッサンをし過ぎてしまった。 

「絵が硬い。 デッサンをし過ぎた」 
「これは、一生取れない」

  とよく言っていた。 彫刻もするが、絵も描く。 しかし、絵は硬い。 それを嘆いていた。

  ビンセント・バン・ゴッホは、情熱のおもむくままに、デッサンの勉強をした。 おそらく、彼の情熱を止める先生が周りにいなかったのだろう、ゴッホは、デッサンをし過ぎてしまった。 そのため、彼の絵は、いずれも少し絵が硬い。 デッサンが先に見えるからである。 あの有名な「ひまわり」でさえ、少し硬い。

  ゴッホを称して「ハンマー」という言い方がある。 まず、ハンマーで殴られてから、絵を見るという意味であるが、デッサンでガツンと殴られてから、絵を見るということ。 

  絵は繊細である。 描かれた絵の中に、第三者が何を見出すかは、作者でさえ分からない。 未熟でもいい。 伝わってくるものがあればいい。 
  しかし、それがデッサンであっては、決してならない。 



<ボランテイア活動をしています>
公益NPO各団体の支持を得た活動です。

通信講座テキスト一部を実費(500円)で、提供します。
対象者:おおむね60才以上の方・障害のある方・12才以上大学生まで。
● デッサン講座・水彩画講座・パステル画講座
● お問い合わせ : taya@art21japan.jp (コピーして下さい)
● 注意     :教室お問合せと混同するので、件名は「ボランテイアお問合せ」でお願いします。
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テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術

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