趣味で絵を描いていて、壁に突き当たったら、どうするか、ということである。
中・上級クラスによくある悩みである。実際、わが教室でも、数ヶ月のお休みをしている人がいる。趣味なのに、楽しめなくなったのが、理由である。壁に、突き当たってしまったのである。才能がないから、と付け足している。
趣味に才能はいらない。才能とは、新しいことを生み出す力を意味し、趣味で絵を描いている人は、このことに無縁である。好きか、嫌いか、向き不向きがあるだけである。また、上級者でも、その上がプロかというと、そうではない。プロは、別次元であり、趣味の延長上に、プロはない。
延長上にプロはないが、例え趣味でも、悩みや苦しみはある。趣味にもレベルはある。このブログでも、初級・中級・上級と、レベル分けしているように、その経験度によって、本人の意識も、悩みも違ってくる。趣味ではあるが、いつも楽しいとは、いかなくなってくる。そこに、問題がある。
初心者の悩みは、基本的なことが、上手く描けない。色の出し方が良く分からないなど、基本的なことに、終始するが、ちょっと、経験を積むと、イメージどうりに描けない、上手な人が描くように、描きたい、もっと、重厚な絵を描きたいなど、結構欲張る。欲張ることは奨励するが、そのうち筆が進まず、悩みだすと深刻である。
そして、行き着くとこは、趣味なのに楽しくないとくる。壁に突き当たる。
しかし、考えてほしい。ぶつかるということは、上達を意味している。習い事を始めたら、いつも、同じ所にはいない。無意識でも、上達したいと、思った結果、壁に突き当たるのは、当たり前のことである。プロになるわけではないと、壁から引き返すのは、間違いである。
なぜなら、その人がいる、ステップの端にたどり着いたからに、他ならないからである。次のステップに行くには、壁を越えないと行かれない。いい状況なのである。次のステップに行きなさいと、創作の神様が言っている。辞めたり、休んだりする状況ではない。皆、弱気になって勘違いする。
いいですか。例え趣味でも、悩んだり、苦しんだりします。中・上級者の欲望は、苦しみを生みます。趣味でもそういうことはあります。すでに、いつも楽しみたい段階は過ぎています。そのことを、認識して下さい。
続けることです。それしかありません。継続こそ力なのです。それを、乗り越えた時、楽しさが、喜びに変わり、より、自分に密接に関わる趣味となるのです。
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