プロフィール
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/ 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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アート講義(番外編・総合) ‘11/08/09(火)
<第一発想・第二発想> ここにきて、4回目のアート講義をしてみようと思う。 今回のテーマは発想について。 着想ともアイデアとも言う。 前回の「有志納涼会報告」で、参加者の作品展示の話が出たが、ある会員が、八つ切りくらいの画用紙にイメージ画を出品していて、その講評となった。 2点とも抽象的な表現であったが、二つの作品の大きな違いは、第一発想で描かれた絵と、第一発想と第二発想で描かれた絵であった点である。 本人に確認したら、やはりそうであった。 それが、どう違うかが、今回のテーマというわけである。 皆さんが、こんな絵を描いてみたいと思う時、まず、頭の中にイメージがあると思う。 順番でいうと、発想してからイメージすることになる。 大体において、発想した時点では、単体が多い。 それに、多少肉付けした状態がイメージ。 イメージは少し具体的になる。 発想だけでは絵にならない。 そのため、少し膨らますのである。 この発想したものを仮に A とする。 イメージするために膨らませたものが、A‘(ダッシュ)になる。 これを、もう少し膨らませても A‘‘(ダッシュダッシュ)になる。 つまり、頭の中で発想してイメージで膨らませたものは、全て A 群になるということ。 この A 群が第一発想になる。 第一発想だけで絵を描くと、どうしても単純な絵になる。 頭の中からポンと出てきたままなので、もの足りないのは当然と言えば当然であろう。 しかし、この A 群の第一発想だけで、絵を描く場合がある。 一般的に言って「カット」と言われるものがそれに当たる。 雑誌などで、文章に挿入される小さい絵のこと。 「カット」は、多分日本語英語であるので、日本語的に説明すると、絵を半分にカットしたと言える。 部分図と言えるかもしれない。 したがって、それ自体は独立できない。 何かの文章の説明、というポジションが一番妥当であろう。 このカット画は、第一発想だけで事足りる場合が多い。 つまり、第一発想だけで絵を描くとカット画になってしまうと言える。 絵にするには、第二発想以上が必要になる。 B 群である。 発想にも大枠というものがあり、大枠はせいぜい三つくらい。 A 群・ B 群 そして C 群。 これは、絵の骨格となる発想のこと。 これに、細かい d・e・f・g・・・・・ が、くっ付いて一つの絵が完成する。 整理すると、A または A 群のみが、カット画。 A + B も単純になりやすいのでカット画になりやすい。 絵にするには、A 群 + B 群、または A 群 + B 群 + d・e・f・g・・・・・、または A 群 + B 群 + C 群 + d・e・f・g・・・・・ となる。 最近、私が描いた絵は、ちょっと複雑で、まず大きな A があり、それ以外が B 群、C 群、D 群、E 群+ d・e・f・g・・・・・。 これは、大きな A を主題として画面の真ん中に置き、それを B 群以下で周りを囲っている。 そういう、描き方もある。 B群以下が多いと画面の整理に追われるが、画面構成上必要なのでこうなってしまった。 と、まあ、一つの絵を完成させるためには、多くの発想、アイデアが必要であるという話である。 皆さんも知らず知らずの内に、色々とアイデアを出して描いているはず。 描き方、塗り方もアイデアの内であり、色もそうだし、カタチもアイデアになる。 だから、描いた絵がもし物足りなかったら、それはアイデア不足と考えて間違いない。 発想、アイデア・工夫。 絵はそうやって描くものだと覚えよう。田屋のアート講義は、‘09/4/23(木)を以って終了しました。 「研究所レベル」・「大人コース(中・上級)レベル」・「大人コース(初級)レベル」・「キッズコース」・「高齢者のための絵画指導」の五講義(各60テーマ)は、左欄のカテゴリーで、閲覧出来ます。
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