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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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アート講義(番外編・総合) ‘10/10/27(水) |
<感じを出す>
私の師匠が、良く「感じを出している」という表現を使った。
絵の感じを出しているということであるが、この「感じ」が漠然として分かりづらい。 私は良く使われたし、耳タコであるが、ある時からその意味が分かり、今では私自身が教室で、この言葉を良く使っている。
「感じを出している」とは、夕陽の絵を描いたとしたら、夕陽の感じが出ていると言う意味である。 ネコを描いたらネコの感じ、犬を描いたら犬の感じ、空の感じ、どこそこの場所の感じなど、そのものの感じが出ているので、分かりやすいという意味である。 つまり、リアリテイーがあると言っている。
絵というものは人に何かを伝える行為が根本にある。 人に何かを伝えたい時に、万人との共通項に訴えるのが有効であろう。 その共通項がリアリテイーになる。 リアリテイーが多く含まれたものは、映画でも文章でも絵でも相手に伝わりやすいことを意味している。 したがって、感じが出ていると、相手に自分の思いが伝わる可能性が高いということになる。 さて、私が知り合ったある有名な美術団体の会員の方が、個展を開くと言うので、お付き合いで見に行った。 個展とは思えないほど、壁一面に二段掛けで、目一杯の展示をしていた。 この絵がヒドかった。 本人はご満悦であったが、いわゆる泥臭いのである。 虚栄心が見え隠れしている。 その中に本人の夢も見えたが、いかんせん余計な感情が多すぎる。 残念であるが、純粋美術の中にあってペケマ-クが付くのはいなめない。
絵は純粋なものである。 そういう混ざり物は、すぐにバレルのがこの業界であるが、すでに誰も注意しないのであろう。 本人が気が付かないところで、ペケマークがいつのまにか付けられる。 こういうことは美術界では良くあることである。 恐らくこの人も初めの頃は純粋であったであろうと思う。しかし、どこかで油断したのであろう。 その後、何度か案内状も貰い、年賀状もくれたが、必要以上の付き合いは、止めることにした。 お世辞にも限度がある。 こういう時は、黙って引いていくに限る。 それもマナーの一つ。 本人を前にして言いたいことを言ったのでは、ルール違反である。
それにしてもヒドかった。
いわゆる「感じが出ていなかった」のである。 虚栄心が混ざったのでは、「感じは出ない」 わが教室の生徒さんは、未熟かもしれない。 しかし、こういう混ざりものの絵を描く者はいない。 むしろ、プロフェッショナルと思っている輩より、未熟だが、一生懸命に絵に取り組む姿の方が数段美しいと私は思う。 その姿こそ、感じを出している。
田屋のアート講義は、‘09/4/23(木)を以って終了しました。
「研究所レベル」・「大人コース(中・上級)レベル」・「大人コース(初級)レベル」・「キッズコース」・「高齢者のための絵画指導」の五講義(各60テーマ)は、左欄のカテゴリーで、閲覧出来ます。
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