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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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アート講義(番外編・総合) ‘10/10/13(水) |
<絵が上達する方法>
絵が上達する方法があるかどうか、絵を描いている方は興味の湧く話題だろう。 わが教室の大人コースにもたくさんの生徒さんがいる。 皆、絵に興味があり、上手になりたいと思って通って来ていることは、間違いない。 皆の興味は、やはり上手くなりたい。 上手くとは、技術的にというのが、ほとんどであろう。 技術的に上手くなれば、絵が描ける人ということになるらしい。 はたしてそうであろうか?
結論を言えば、絵といえども技術が付けばそれで良いということにはならない。 このことお分かりだろうか?
絵は、難しいものだと言いたいのではない。 絵を描くには、アイデアも必要だし制作技術も必要だと言いたいのである。 制作技術とは、絵の描きだし、中盤、終盤と続く制作課程での考え方と言えば近いかもしれない。 つまり、描くことを意味する描写技術と制作技術の両方が、絵の制作では必要になる。 アイデアも経験も制作技術の方に入れると、絵の制作で大事な部分は、ほとんど制作技術になる。 ところが、皆がほしがっているのが、描写技術である。 どうしてもこうなってしまう。
制作という認識が希薄なため、技術的なことを習得すれば、絵が描けると思い込むのが原因である。結果、デッサンをしていた者が、ある日、水彩画または油彩画を始めた瞬間、戸惑い、どうしたらいいのか分からなくなる。 よくある話だ。
本人の制作は、やっとスタートしたのであるが、本人はデッサンを勘定に入れているので、デッサンをやったのにどうして? となる。 デッサンは代表的な描写技術である。 ものをリアルに描くことができる。 リアルに描けることは、絵が描けることを意味する。 と思ってしまう。 分からないでもないが、これは単なる誤解であり、制作技術も身に付けないと充分な絵は描けないことを知るためには、本人の成長を待つしかない。
さて、描写技術や制作技術よりもっと大事なことがある。 まだまだものの順番には先があるが、これはいたって単純なこと。 それは、絵を描きたいと思う衝動である。 絵を描く上で一番大事なことは、何かを描きたいと思う衝動。 その衝動があるから絵を描き始めるのであるし、その衝動の中にその人の全てがある。 描写技術も制作技術もその衝動の先にオマケとして付いてくる。 衝動に素直に従えば、オマケも増える。 オマケが増えれば、何となく何かが分かり始める。 そして、10年続ければ、何かを手にすることが出来る。 口では言えない何か。
経験かもしれないし、自信かもしれない。 時として生きがいかもしれない。 それは人それぞれ、一概には言えない。
ただ、言えることは、その人は描写技術だけでなく制作技術もそれなりに身に付けているだろう。 つまり、絵が描ける人になっているはずである。
もう、お分かりだろう。 単純に描写技術だけではどうにもならない。 目の前のコップを正確に描けてもそれを以って、絵が描ける人にはならない。 それは全ての始まりに過ぎない。
と、こうなるが、さて、今回のテーマである<絵が上達する方法>が、技術的なことを言っているのではないことは、お分かり頂けたと思うが、でも、技術的な上達を望む者も少なくないので、やはり、そのことにも触れることにしよう。 技術を早く習得するためのルールである。 方法とか要領と言うより考え方である。 それでその考え方をルール化してみる。
第一・・・今、描いている絵を全てと思って描け。 第二・・・失敗したら、何度でも描き直せ。 第三・・・一度描き出したら、最後まで仕上げよ。
この三つである。 まず第一は、今描いている絵は将来と繋がっている。 だから、適当に描いていれば将来も適当になる。 一生懸命に描けば、その絵から何かを得て、次に繋がる。 第二は、技術系は反復にある。 反復こそ技術習得の早道である。 第三は、途中で投げ出さないことを戒めている。
一生懸命描き、何度も描き直し、そして仕上げる。 それが結局失敗作でも良い。 次は上手く描こうとまた前に一歩出て、そういう事を繰り返してたら、すぐに上手くなる。 これは、ホント。
どうだろうか? 楽に上達する方法を教えてほしかったかもしれないが、結局、上達に楽な方法はない。 世の中、単純に考えるほうが分かりやすい。 良い大学に入りたければ、それだけ勉強すれば済むこと。 良い絵を描きたければ、粘り通せば何とかなる。 楽して手に入れようと考えるからややっこしくなり、複雑化する。
つまり、世の中情熱次第。 棚ボタはない。
田屋のアート講義は、‘09/4/23(木)を以って終了しました。
「研究所レベル」・「大人コース(中・上級)レベル」・「大人コース(初級)レベル」・「キッズコース」・「高齢者のための絵画指導」の五講義(各60テーマ)は、左欄のカテゴリーで、閲覧出来ます。
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