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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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味わいで描く <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/4/17(金) |
味わいで描くには、どうしたら良いでしょう? サッと答えることが出来る人は、少ないと思います。
わが教室でも、絵手紙がメニューにあります。しかし、筆の先っぽを持って描くようなことはしません。 なんで、あんな持ちづらい描き方をするのか、私には分かりません。 絵画教室で教える絵手紙は、もっと合理的です。
本来、絵手紙に本家本元はないと、私は思っています。ですから、各先生が、自分のなりの教え方をしてると見てますが、なんだか、絵手紙の本を見ると、皆が皆、持ちづらい描き方を練習するように指導しているのは、理解に苦しみます。
絵手紙は、具体的な相手に出す伝達手段です。文章だけではなく、絵との組合わせで、伝達内容を具体化しようとする趣旨があります。 したがって、重要なことは、何を伝達するかになると思います。
「おいしいきゅうりのオシンコを、いただきました」と、文章に書きたければ、絵としてはおいしいオシンコが描かれていてほしいですよね。
それが、いざ、描いてみたら、スーパーで買って来たばかりの、新品のきゅうりになっては、具合が悪いのです。
これでは、伝達失敗です。そうかといって、「新鮮なきゅうりをいただきました」と書き直せるものでもありません。
ここは、是非とも新鮮なきゅうりを、オシンコにしないとなりません。 これが、絵的に見ると難しいところです。私は、そこを指導しています。それが、本来の絵手紙としての役割であるし、伝達効果というものです。
ヘタでも良いという言葉があります。このことに異論はありませんが、伝達技術は必要だということです。
さて、味わいの話ですが、なぜ、筆の先っぽを持って描くのかは、味わいを狙った描き方ではないかと、推測します。およそ描きづらい描き方です。 きれいな線が、引けるものではありません。それで、きれいな線を引かせないために、つまり、ゆらゆらした線で、味わいの効果を出そうということだと思います。
しかし、これも絵的に見ると、首を捻ります。
味わいは、滲み出てくるのが味わいというものです。ワザと出すものではありません。 上手く描けない人が、一生懸命に描いたところに、つたない線の一つ一つに、味わいが滲み出てくるものです。
それが、本来の味わいです。
また、筆達者な人が、味わいがないわけでもありません。問題は、心の中なのです。100%精神的なものです。 絵手紙を何百枚も描いていくうちに、味わいが少しづつ、少しづつ出て来るのです。
味わいは、一つの境地です。何百枚、何千枚と描いて、やって手に入れるものです。 ゆらゆら、陽炎のように線を揺らせば、出て来るというものではありません。
だからこそ、貴重だし、そういう絵をいつの日か描きたいと、願うのです。 お分かりいただけたと思います。 絵手紙を描くにしろ、水彩画にしろ、油彩画にしろ、滲み出て来る味わいを楽しみにして、描きましょう。 私は、趣味で絵を描いている人で、味わいを出す人を何人も知っています。
味わいとは、その人本人が、絵の中に出て来ることなのです。ですから、年輪を重ねた方のほうが、断然有利だとは、思いませんか。
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