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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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上手いと思っている理屈 <キッズコース> ‘09/3/27(金) |
絵の教室なので、絵の上手な子は何人もいる。 才能を感じる子も少なくない。
才能にも色々あって、モノを写すのが上手いのも、才能であるが、面白いアイデアが浮かぶのも才能である。大体、この二つに大別出来る。
中には、両方を持っている子もいる。
世間的に言うと、モノを写すのが上手い子を、上手いと言う。 小学生なのに、技術があると言いたいのだろう。
小学生でも器用不器用は当然ある。不器用な子は器用な子を羨ましがるし、器用な子は得意満面でいる。
ただ、絵の世界では、器用と言う言い方は、いい表現ではない。誰かの個展を見に行って、「器用な絵ですね」と言ったら、相手を侮辱したことになる。 絵は真実の追究なので、不器用でも真実のあるほうに、軍配が上がる。 器用と言うのは、それとなく出来てしまうことを意味するので、「器用な絵ですね」と言うことは、「それとなく描いた絵ですね」と言う言い方をしたことになる。
真実を描いたのではなく、真実っぽいと言う、まやかし的な意味合いになる。
これは、子供も同じ。それとなく、要領よく描いても、才能云々ではなく、やはり器用の範囲を出ない。
世の親御さんは、このことは完全に勘違いしている。
難しい話なので、無理からぬところではあるが、私が言う上手い子とは、モノを写した時に、リアリテイーのある絵を描く子が、上手いと言っている。
また、個性的な絵を描く子も、同じように才能を感じる。
さて、才能にはもう一つ、アイデアが浮かぶというのがある。 これも、一つの純然たる才能である。
絵の世界では、描写が上手い、または絵が個性的、アイデアが浮かぶ、の三つの内のどれかでもあれば、プロの世界でやって行ける。
例えば、青木繁という天才画家がいるが、この人物は「描写が上手い」と言える。 描写が図抜けて上手いのである。代表作「海の幸」は、この描写によるリアリテイー感の勝利である。 絵が個性的であるのは、よく知られた画家は、皆個性的であるが、その中で、特に挙げれば、アンリー・ルソーであろう。ナイーブアートの代表的な作家であるが、その個性的な絵は、つとに有名である。
では、アイデアが浮かぶ画家と言ったら、誰を挙げるかとなれば、やはり、ダリになってしまう。有り余るほどのアイデアが、頭の中に詰まっているのだろうと思われるほど、ダリの絵は、アイデア一杯である。
絵の講義ではないので、ここら辺で、話を元に戻すが、確かに、才能を感じる子供はいる。 しかし、それはバラ色の未来を決して約束するものではない。
世の中には、才能のある子供そして大人は、結構いるものである。私の実感である。才能のある人間は、特殊な人間のことだと、思っていたら、それは違う。 私は、今までに何人も出会っている。
では、なぜ世に出ないかと言えば、そこからが難しい話になる。
まず、その才能を自覚している必要がある。そして、その才能を花開かすために努力を惜しまないこと、絶対諦めないこと、粘り通せること等々・・・・ 条件は厳しい。
この全てをクリアしないと、才能は花開かない。だから、世に出る才能は、限られてしまう。 厳しい条件をクリアするのも才能の内ということに、結果的になってしまう。
さて、子供たちを見ていて、何人がそうなってくれるのだろうかと思う。 単純に上手いと思っていて良い。大きくなるにつれ、絵に情熱が傾けばいいのである。 子供の上手いと思っている理窟は、単純に他の子より上手いということだろう。
それでも、良い。初めはそんなものだ。
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