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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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鉛筆画について <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/3/3(火)
   以前、「鉛筆一本で何が描けるか?」というのを、初級レベルで書きました。
ここでは、鉛筆が一本あれば、ほとんど何でも描けるという話になりましたが、やはり、鉛筆は得難い絵の最初の道具であると言えるでしょう。

   その最初に使う初歩的な絵の道具も、使い方によっては、立派な絵具としての効果を発揮します。今回はそういう話です。

   鉛筆はそもそも、身近なものですが、身近過ぎて、鉛筆を軽んじてることって、ありませんか?

   メモにも鉛筆で描く人は、多いでしょう。また絵を描く人も、鉛筆は下書き用に考えていて、それ以上の使い道は考えない、と言ったら当たっていませんか?

   しかし、絵の世界には、鉛筆画という立派なジャンル(種類・領域)があります。
デッサンとは、違います。デッサンはあくまでも練習画なので、本人の思い入れよりも、物体の持つ真実を追いかけるという目的があります。

   鉛筆画は、練習画ではありません。作品です。ですから物を具体的に描いても、時としてアレンジします。自分の思い入れや、創作イメージが優先するため、物体の持つ事実や真実を歪曲してもいいことになっています。

   作品というのは、本人の考えたこと、感じたことが真実になります。

難しい話になってしまいましたが、ここまではお分かりでしょうか?

   さて、作品としての鉛筆画をどう描きましょう。
まず、鉛筆の種類を用意するとして、薄く硬いHや2H,3Hより、濃くて柔らかいBや2B、3Bの方が、絵を描くには向いています。
   H系だと迫力が中々出ませんし、2mも離して見たら、薄くて何だか分かりません。
   そこで、Bから3Bまでを使って描くということにしましょう。

次に紙の紙質です。比較的にツルリとしているのだと、細かい絵が描けますし、荒目の紙だとザラザラ感があり、また、紙の断面の山の部分に鉛筆の粉が乗りますので、谷に当たる部分は白く残ります。

   それを、利用して白いツブツブが残る画面を、効果として描く描き方があります。
   これは、好みの問題ですが、荒目の紙の方が、初心者には難しいかもしれません。

   紙が決まりましたら、スケッチブックに定規でタテヨコに線を引いて絵の範囲を限定しましょう。
   こうすることによって、ダラダラ描くことが防げます。

線引きされた中を、全て鉛筆で描くことになります。
   例えば、テーブルの上にあるものを描いても、テイーカップと受け皿だけではありません。テーブルの表面も描かなければなりませんし、その向こうのテーブルの端から覗いている椅子の背もたれも、線引きされた中に入るのであれば、描く必要があります。

   Bから3Bまでを使って、黒い濃淡だけで描き分けていきます。鉛筆画の良いところは、黒い濃淡が全てです。とてもシックで落ちついた雰囲気を出します。
   モノクロ映画と総天然色の映画との違いかもしれません。総天然色の映画は派手で綺麗ですが、モノクロ映画のズバリと来る説得力、哀愁には敵わないのではないでしょうか。
   
   何も、レトロっぽいと言っているのではありません。独特の雰囲気があるのです。
   色鉛筆も鉛筆ですが、私個人は、黒い鉛筆の方が好きです。

鉛筆で何が描けるか?

   その答えは、黒の濃淡の世界です。それが鉛筆画。
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