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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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自然の理屈 <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘09/1/30(金)
   さて、色の理屈、形の理屈、絵具の理屈、と来ましたので、ここで、ドーンと自然の理屈についてのお話をしましょう。自然界の理屈です。

   私が、ワザワザお話しなくても、自然界の摂理のことは、皆さんが肌で感じていることだと思います。ここで、私がお話するのは、自然界の摂理が、どう絵と係わるかということです。

   日本は、自然に恵まれた国です。自然をこよなく愛する国民性は、各地の催し物、行事に良く現れています。そして、そういった行事は、日本の四季と深く係わってきました。     
   日本人の自然観は、四季を通じて育まれて来ました。日本の四季そのものが、自然観を生んだとも言えます。
   ある外国人写真家が、日本の四季のダイナミックな移り変わりに驚き、虜となった話を聞いたことがあります。
   日本の四季、春・夏・秋そして冬。このハッキリした移り変わりは、温度を変え、景色を変え、人々の意識をも変えてきました。

   さて、そこで、この四季と絵の話を絡めてみましょう
この四季の中で、一番絵を描くのに相応しくない季節といえば、やはり夏になることでしょう。私の師匠に言われたことですが、夏に絵を描いてはならないと言われたことがあります。

   夏に頑張って絵を描くと、一番いい季節の秋になった時に、夏疲れが出て、秋に頑張れないと言うのです。これも、今のようなクーラーのない時代の教訓ですが、クーラーに当たりながらでも夏は、やはり絵は描きたくないですね。その気持ちが自然だし、四季とともに暮らすとすれば、当然の要領になるでしょう。それが、自然とともに生きることだと思います。

   そうなんですね、絵は自然とともに生き、描くものなんです。自然を描くのではなく、自然とともに描く。人間も自然の一部ですから、自分の周りの自然と相談しながら描くとでも言いましょうか。

   私の経験では、絶好の創作的季節は実は冬なのです。冬が一番落ち着くのです。私の場合は秋ではありません。ところが、指導に当たっているご年配の絵画サークルだと、毎年何人かは、冬になると肘が痛むので、暖かくなるまでお休みということがあります。

   冬より夏の方が良いと言います。人の感じ方は様々です。
私にとっての絶好の季節は、私が自然と相談したら、冬になったのです。他の方が、自然と相談したら夏になった、春になったということです。

   さて、自然は野や山だけとは限りません。自然に四季があるように、その自然の中で暮らす我々人間が一番の自然ではないでしょうか。喜怒哀楽も自然が人間にもたらしたものだと考えます。創作意欲もしかり。

   描きたいと思うことは、描きたくないと思うことと同じ気持ちです。そして、創作意欲が湧かないということも、本人に原因・事情があるにしても、それも自然な気持ちと考えることが出来ます。

   つまり、絵を描きたいと思えば、絵を描けばいいということ、そして描きたくなければ描かなければいいのです。それが自然です。冬に肘が痛めば、暖かくなるまで、休めばいいのです。
   
   絵は自然とともに生き、描くもの。
「自然を描くのではなく、自然とともに描く」とは、そういうことではないでしょうか。

   それが、自然の理屈だと私は考えます。
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