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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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絵具が画面にのる <大人コース 中・上級レベル> ‘08/11/27(木)
   これは、油彩制作の話である。
そして、この話は、結構難しい。

   絵具が画面にのる、という言い方を聞いたことが、ある人は何人いるだろうか。
おそらく、初めて聞く人が多いと思う。
   絵具が画面にのるとは、言い換えれば、絵具が画面に馴染む、筆が画面に馴染む、ということであるが、お分かりだろうか?

   趣味でも特に独学で描いている方に、この馴染まない絵を描いていることを多く見かける。
   独学なので、注意する人がいないので、こうなるのだが、やはり、誤った描き方と指摘できる。

   もちろん、絵は本人の勝手で描いていい。当然、制作は自由なものである。私が言う誤った描き方とは、絵具の特徴を活かしてない描き方という意味である。
   
   絵具は、それぞれ特徴を持っている。その特徴を活かすために、最良の描き方が、長い年月の末、生み出されていると言えばお分かりだろう。
   水彩絵具は、盛り上げるような厚塗りには適さないように、油絵具もペインテイングオイルをベチョベチョにつけて描かない。

   まず、水彩絵具は盛り上げるように作られていない。昨日も述べたように、水彩絵具は、絵具の接着力が弱いため、盛り上げても、乾燥するとポッロと剥がれてしまう。盛り上げたいのなら、盛り上げるのに適した絵具を使うべきである。

   余談だが、私も若い頃、水彩絵具を盛り上げて、迫力を出そうとしたことがある。その時は、手元に水彩絵具しかなく、まあいいやと、いい加減な気持ちでそうしたが、結局良い感じで盛り上げた所が、皆剥がれてしまって、泣いたことがある。

   さて、油絵具もベチョベチョになるぐらい薄く描かないことは、お分かりだろうが、適当なオイルの付け方、画面の乗せ方がある。

   これも、以前述べたことであるが、油絵はタッチで描く。これが、重要である。なぜタッチで描くのかは、ここでは省く、タッチで描くと覚えてほしい。

   一ついえることは、油絵具の支持体(ここではキャンバスのこと)は、元々、豆やコーヒーを入れる麻の布であることが、挙げられる。
   麻の布に、そのまま油絵具を付けても食いつかない。表面がケバケバして、絵具が乗らない。それで、食いつきやすいように、油で表面をコーテイングしたのが、始まりらしい。

   食いつきやすくしたが、元々布である。紙のように浸透はしてくれない。それで、絵具を乗せると言う考え方が出てくる。

   それが、画面に絵具をのせるということに繋がっていく。

これは、ことの始まりであるし、昔話でもある。
   しかし、絵具が一番適したやり方でもある。なぜなら、どっちが初めかは分からないが、絵具が支持体に合わせる、支持体が絵具に合わせる、と言うやり方を脈々と続けて来たことは、確かである。

   油絵具は、画面に絵具を乗せるもの、と覚えてほしい。そういう考えを持てば、絵具が画面にのるということも、いずれ実感することであろう。
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