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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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まず、画面の分割から始まる <大人コース 中・上級レベル> ‘08/11/25(火) |
絵の描き出しは、すべからくここから始まる。
この感覚を育てているのが、デッサンである。デッサンを基礎と考える考え方は、ここから来ている。
なぜか、デッサンというと、忠実にものを写し取るように考える人が多いが、実は、その基本的な役割は、分割なのである。 そして、この分割を絵の一番最初の作業と考える人は、少ない。 初心者はともかく、中・上級レベルの者でも、最初の分割は案外簡単に通り過ぎる。
そこで、そうではないと、クドクド言うのが今回の話である。
このことは、以前初級レベルの「デッサンは、まず、タテヨコに十字を入れる」で述べたことであるが、ここでは、デッサンではなく、実際の絵の中での話とする。 似たような話なので、クドクドと思う人もいるかもしれない。
それほど、画面の分割は重要なことである。
この画面の分割に、アイデアがあるかどうかで、絵の良し悪しが決まることもある。 ユニークな絵は、必ずと言っていいほど、この画面の分割が絡んでいる。 これは、なぜかと言えば、発想するという行為の中に画面の分割も入っていることが、ほとんどだからである。
つまり、頭に浮かんだ時、画面の分割、言い換えれば、構図も一緒に浮かぶのが普通だからである。 確かに、発想は、部分で浮かぶこともあるだろうが、しかし、それはほとんどの場合、描き始めた途中に浮かぶ第二以上の発想の場合が多く、第一発想は、描き始める前の最初の発想なので、全体のイメージ画像として、当然構図込みとなる。
言い換えると、全体のイメージ画像は、構図の発想と考えても良い。
さて、ここで、初級レベルの「デッサンは、まず、タテヨコに十字を入れる」の中で、述べたことを、抜粋しよう。
<前略・・画面の分割が大事と言っても、ピンと来ないことだろう。 そこで、ここで覚えておいてほしいことは、画面の分割が上手ければ、後の作業は未熟でもいいということである。このこと、いたって大事である。
皆さんが、知っている各時代の巨匠たちの名画を見る時、どこを見るのか?
美術館でもいい、名画集の写真でもいい、一番最初に目に飛び込んでくるのは、実は画面の分割なのである。つまり、構図である。
他の絵の構成要素は、その後に目に入る。そういう順番である。構図にアイデアがあるから、その後に目に入る、その他のものが生きるのである。
それで、分割(構図)が一番大事であるということになる。・・・後略>
ここでは、構図がいかに大事であるかを述べている。 一つの絵が完成するまでには、様々な要素が必要である。全体的な構成要素から部分的構成要素にいたるまで、アイデアを盛り込まないとならない。
作品を完成させると言うことは、一軒の家を建てるのに似ている。家を建てるには、まず、土台作りがしっかりしていないとならない。そして骨組みであろう。 内装が、どれほどすばらしくても、土台と骨組みが弱くては、家として成立しない。
土台を、マチエールと考えると、骨組みが構図であろう。内装が、各部分と置き換えられる。 土台がしっかりしていて、感じのいい外観を持つが家がある。家の中は、これも好印象の内装、機能的な配置。そんな家に住みたいものであるが、専門家でない限り、自分で設計・建築をすることは出来ない。
しかし、絵を描くということは、一軒の家を建てるのと同じである。ほとんど、同じと思えるぐらいの作業手順である。 それなら、絵の構図に当たる、家の外観(骨組み)が、大事であることは、お分かりだろう。骨組みがしっかりしていないと、家としては、危ない限りである。 また、家の内装からいきなり見る人はいない。外観(骨組み)を見てから、中に入るのが、順番である。また、内装は、骨組みがあって、全てがある。これも順番である。 そして、そこに他には見られないアイデアがあれば、言うことなしなのである。
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