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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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デッサン・石膏像のポイント <大人コース(初級)レベル> ‘08/11/12(水) |
石膏像は、人物像なので難易度は高い。
裸婦クロッキー同様難しいと言っておく。 どこが、どう難しいか?
石膏像(以後石膏という)の中でも、難易度は分かれる。例えば、アグリッパという石膏がある。古代ローマの将軍をモデルとしているが、いかにもローマ人らしい風貌は、東洋人には想像できないほどの、彫りの深さがあり、メリハリが効いている。
モチーフは、メリハリが効いている方が、描き易い。だから、アグリッパは石膏の入り口と、考える人は多い。 逆に、市販されている石膏の中で、一番難しいのは、やはりビーナスになるであろう。ビーナスには、メリハリがない。ただ、上品な雰囲気だけの存在である。描きづらいこと、おびただしい。難易度が一番と言われる理由である。
このアグリッパとビーナスの間に様々な石膏がある。それぞれ難易度が違うが、一番下と一番上だけは、ハッキリしている。
さて、「石膏そのものの難しさ」と、「各石膏のそれぞれの難しさ」と、二つの難しい問題が出てしまった。 なんだか、話が難しくなってきた。
そこで、整理することにする。まず、最初が「石膏そのものの難しさ」の話であった。 これが、今回の本題なので、先に、「各石膏のそれぞれの難しさ」を説明してしまおう。
本題でないので、簡単に言うと、先ほどの、石膏としてのメリハリがどのくらいあるか、ということだと思ってもらいたい。表情とかもあるが、結局は、描き易いか描きづらいかという話になるので、メリハリに最終的に行き着く。
という簡単な説明で終わる。 そこで、本題の「石膏そのものの難しさ」に戻るが、冒頭で述べたように人物像であると言うのが、理由である。人物は骨格で成り立っている。その上に筋肉そして表皮。 そこで、それを意識して描くというのが石膏デッサンということになる。これは、裸婦クロッキー同様骨格を描くという意識に近い。実際は、その上に筋肉があるが、骨と筋肉を別々に意識できるとベストである。
例えば、アグリッパを描くとして、アグリッパの顔の正面は、どこからどこまでか、お分かりだろうか? アグリッパをご存知ない方は、自分の顔の正面を考えればいい。人の顔の正面は、額で言うと両こめかみの間、その下が両頬骨の間、そして顎。これが、正面である。
これを線で繋げると、よりハッキリするが、要するに、プールで仰向けに浮かんで、水面よりポッカリと外に出た顔の部分が正面になる。
そう認識すると何が分かるかと言えば、アグリッパの顔の正面部分以外は、顔の横の部分になるという認識である。 アグリッパを少し横に向かせて描いたとする。アグリッパの正面の部分以外は、横になるので、少し横向きにすると、正面部分と横の部分と両方を描くことになる。
ところが、頬骨のところに光が当たって、頬骨の位置がよく分からないとする。その場合、正面を意識している者と、意識してない者とでは、描き方がここで変わってしまうことになる。
意識してない者は、見た通り描くので、横顔がそのまま正面のような描き方をすると思う。見た通り描くことに間違いはないが、その場合、忠実に見たとおり描く必要がある。そうでないと、顔が幅広になることだろう。
正面を意識している者は、その光って見えないところに頬骨があることを知っているので、こめかみ・頬骨・顎に続くラインを境にして右と左を分けて描く。そのため、立体的な絵になる。 何となく、お分かり頂けたと、思う。
つまり、石膏デッサンは、人の顔の構造を意識して描かなければならない。 そこが、石膏デッサンの難しさになるし、意識すること、考えることが、ポイントになる。 お分かりだろうか?
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