私は絵画教室を運営しているが、本来は絵描きである。絵描きとしての仕事がある。
今現在は、「描写とアイデアの接着」をテーマにしている。私は40代を描写の修練に費やした。30代以前はアイデア。50代はこの二つの接着ということになるが、接着は40代から試みている。
さて、この「描写」であるが、多分に感情的で、「アイデア」を受け入れない。アイデアとは全体の骨組みである。本来、描写(感情)は、アイデア(骨組み)を必要としない。描写は流動的なため、骨組みはいらないのである。したがって、接着は極めて悪い。しかし、描写主体で制作していると、しっかりした骨組みがほしくなる。アイデア主体だと、感情がほしい。それで、両方ほしいとなる。
私の狙いはアイデアという起爆剤で、描写という爆薬を爆発させること。しかし、この最高の構想は10年以上の失敗の記録を更新中である。
最近良いことがあった。使えそうな接着剤を見つけたのである。使えそうな方法と言い換える。今、この方法をお試し中であるが、絵の良し悪しは別として、なんとか、くっ付く。
ということは、現時点でいえるのは、いままで使えなかった山のような量のアイデア帳が無駄にならないこと、いままで研究してきた様々なドローイング描写を無駄なく生かすことが出来るということ。そして、その両方が使えるとなると、もしかしたら・・・、と夢は膨らむ。
「芸術とは限りない、夢の追求」とわが師が言っていた。私も限りなく夢を見る。無茶な夢ほど、夢らしい。夢を見、それを実行すること。それが、私の仕事である。
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