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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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たまには版画 <高齢者のための絵画指導(入門編)> ‘08/10/29(水) |
たまには版画はいかがでしょう。
版画は、年賀状の時にやっているという方も、いらっしゃるかもしれませんね。 版画は道具が必要だと、そう思っていますか?
版画は、版ですので絵を描く気楽さとは、やはりちょっと違います。版を作らないと版画にはなりません。
絵を描く時は、絵具とスケッチブック、それに水彩なら水があれば、それでOKです。 版画は、絵具も版画用の絵具だし、紙もひょっとして、スケッチブックとは違うものだろうし、それに、版を作らなければならないしと、難しいことばかり考えそうですね。
さて、版画はそんなに難しいのでしょうか。
やってみましょう。
まず、何を描くか決めます。ベランダの花にしましょう。 描くものは決まりました。とりあえず、スケッチしましょう。色を塗り出来上がり。 水彩だとここで、終了です。
でも、版画にするには、これからになります。 ここで、版画が、印刷の範疇に入ることを思い出しましょう。つまり、印刷ですから、同じものが二つ以上あることが、条件になります。
同じものが二つあるんですよ。魅力的ですね。ベランダの花が、一つではなく、同じ花が、いくつもいくつもあることになります。 それが、版画なのです。絵の楽しみが倍増しませんか?
版画とは、同じものが二つ以上あることが、定義だそうです。 では、どういう版にするか、ここが問題になりますね。
版には、色々な版があることは、ご存知だと思います。一番一般的なのは、木版です。版木を掘り、その凹凸を利用して版にします。 木版は、凹凸の上のところに絵具がのりますが、凹の溝に絵具をのせる版もあります。エッチングです。 エッチングは、凹の溝に絵具をのせてますので、紙に転写する時は、相当な圧力をかけます。プレス機がそれです。
あと、水と油のはじき合う特性を利用したものとか、絹の目の細かさを利用したものとかありますが、いずれも、大変そうですね。 一番、簡単そうな木版でさえ、版木を掘らなければなりません。
さて、どうしましょうか。
同じ掘るなら、もっと柔らかいものを掘りたいということで、野菜を掘るやり方があるのは、ご存知でしょう。 さきほどの、ベランダの花のスケッチを、トレーシングペーパーに写し取り、裏返しにして、野菜の断面に糊で貼り付けます。例えば、サツマイモの断面に。 それを、掘って版の出来上がり。いわゆる芋版です。
野菜の版は、水分の多い大根などは絵具の色が綺麗に出ずらい。それで、水分量の少ないサツマイモあたりになるのですが、 逆に大根やサトイモなどは、絵具が荒れて、面白い効果があるかもしれません。
でも、もっと、簡単な版もあります。
素材をそのまま使うやり方です。下絵を版におこすのではなく、素材に直接色を塗り、それを組み合わせて、絵にするのです。 そんなに沢山は作れませんが、版画には変わりありません。一枚一枚が少しずつ違ってしまうのは、かえって面白いし、ご愛嬌です。
実は、これを皆さんにお勧めしたかったのです。
用意するものは、絵具とハサミかカッターナイフです。 白菜やキャベツをハサミかカッターナイフで切り分け、色を塗り紙に転写する。要領は、それだけです。
あとは、切る分ける形や、どんな素材を使うかによって、色々なバリエーションが楽しめます。葉っぱを切る、またはそのまま。ワリバシを使う。糸を使う。アイデア次第です。正に美術の原点、もの作りの原点ですね。
少ない道具、簡単な版作り、豊富なバリエーション。良いこと尽くめです。必要なものは、好奇心。
そんな版画は、いかがでしょうか?
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