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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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モコのごまかし <エピソード> ‘08/10/18(土) |
昔飼っていたネコの名前を、モコといった。
モコは、チンチラ種のネコであり、毛むくじゃらであった。
私の実家には当時、ネコが何匹もいた。二歳になるモコは、メスでおとなしい。それで、他のネコにいじめられるらしい。頼まれて、モコは我が家に来ることになった。 わが母親の言った通り、我が家に来た時のモコは、目が釣り上がっており、神経が過敏になっていた。落ち着くまでに数日を要した。
当時住んでいた賃貸マンションの大家さんには内緒で飼い始めた。動物は飼ってはいけないことになっている。だから、家の中から外に出せない。 モコは臆病なので、外に出たがらない。一度自転車に乗せてコッソリ外出したが、興味を示すどころか、公園に行っても、私にしがみついて、離れない。 大家さんに内緒なので、この性格は都合よかった。
初めは、家の中で自由にさせていた。そのうちそれでは支障があることに気付く。 チンチラは、毛がフサフサである。当然お尻の周りもフサフサであるため、糞が柔らかい時は、それがお尻の周りにベットリとくっ付く。
これには、参った。
お尻の周りの毛を短く刈り込んだが、それでもまだくっ付く。傷つけないように刈るため、どうしても深刈りできないのである。 結局、モコの行動範囲を限定することになった。
八畳ほどのダイニングの板敷きがモコの生活スペースになった。 隣の部屋との境には、柵を設けた。ネコ用のオリを分解したものを、置いただけであるが、人間様の行き来きには、すこぶる面倒である。 それで、またしても結局、人が家にいる時は、柵をどかして、見張るということになった。
さて、ダイニングには、電話機が乗っている長四角い台があった。その台の前に大きな葦で編んだカゴがあった。ネコはツメを研ぐので、そのカゴで、モコはツメを研いだ。 気が向くとツメを研ぐ。
私が奥の部屋にいる時に、モコはソーと境界線を越えて隣の部屋に入り込むことがある。怒られることは、承知である。だから、目が合うとすぐ逃げる。見つけては怒る。 また、見つけては怒る。
追いかけると、モコは決まってダイニングのツメ研ぎカゴの所に逃げ、知らぬ顔でツメを研ぐ。何もしていませんよという顔をする。シラーとしている。
ある時、またモコが境界線を越えた。追いかけてダイニングに行くと、モコが電話機が乗っている台から少し離れたところに、呆然と座り込んでいた。 ツメ研ぎカゴが、そこになかったのである。どうやら女房殿が、その日に限って移動させたらしい。 ツメ研ぎカゴがないため、モコが座っている位置がやけに中途半端であった。ごまかすカゴがない。事情が飲み込めないらしく、下を向いてじっとしていた。 それから、私の方を向くと、「ニャー」と中途半端に鳴いた。
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