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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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連作 <大人コース 中・上級レベル> ‘08/7/16(水) |
わが教室でもそうであるが、二つを同時に制作する者は、ほとんどいない。
一つだけを制作する人が、一般的であることは言うまでもないが、二つを同時制作(連作)するというやり方もあると言うのが、今回の話である。
この場合、それぞれに長短所あることを、確認しておこう、
まず、一般的な一作品のみの制作の長所は、作品に詰める濃度の問題である。当然一回一点制作は、思い入れも濃密になる。 作品は、メッセージであると何度も言ってきたので、お分かりであろうが、作品の濃度が高まれば、そのメッセージ力も増す。 それで、ほとんどの制作においては、有効な描き方である。
では、短所は、どういうところかである。
短所はある。
これは、その本人の、作品制作全体の流れの中での話になる。つまり、一点二点の話ではなく、数ヶ月、もしくは何年にも及ぶ作品制作の流れの中で捉えていくと、一回一点制作は、単発制作の欠点を露呈してしまう。
これは、どういうことかといえば、悪く言えば、その場限りの制作に陥りやすく、その都度、その場限りの制作を続けるのは、探究心が欠落してしまう。 何かを繰り返し制作することで得るものがある。それは、大きな収穫であるが、単発制作には、それは、期待できない。 また、制作のビジョンの面から言っても、貧弱であろう。
制作は、あるイメージで続けていくものである。そして、そのイメージは簡単には手に入らない。そこで、イメージを繰り返し描くという方法が、生まれてくる。それが、連作である。
連作は、イメージの追及である。命題を繰り返すことによって、その表現方法を探ることを目的としている。
簡単に言えば、単発制作の次に来る段階が、連作になると言える。連作は、長いビジョンに立った方法である。 同時に制作する連作が同時制作であり、1点仕上げたあとで、同じような絵を引き続き描き始めるやり方も連作である。
さて、連作の必要性については、お分かりいただけたと思う。長い視野に立った、考え方から生まれてくる、制作の方法であるので、中・上級レベルの者が、そういう考え方をすること自体、制作の核心に近づいたと言える。
では、連作の短所はというと、言うに及ばず、数打ちゃ当たる式になりやすいことである。作品一点の濃度が薄くなりやすい。連作の持つ宿命である。 ここが、制作の難しいところで、良い方法が、必ずしも完璧ではない。
だから、制作する者は、どの方法も油断禁物なのである。
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