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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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端から順に描く <大人コース 中・上級レベル> ‘08/7/15(火) |
絵の描き方には、要領がある。
まず、全体の把握が大事であるが、中・上級レベルの者ならば、当然、そのことは良く分かっていることだろう。
全体から描くのには、訳がある。 絵は、全体から次第に部分に向かうほうが、描きやすい。その方が簡単なのである。だから、そうする。 しかし、初心者の描き方を見ていたら、部分から描いていく人がいた。その方が簡単だと思ったらしい。こういうことは、結構ある。 全体から大きく捉えてそれを細かくするほうが、難しいと思ったらしいが、どうしてそう思うのか、分からない。 部分から描く方が、難しいと説明すると、驚いていた。
では、どうして部分から描くと難しいか説明しよう。
標題通り、端から順に描いていくとする。端から仕上げていくわけである。 この場合、考えなければいけないのは、仕上がりのイメージである。これがないと出来上がりは保証されない。 それで、仕上がったところをイメージする。それから端から順に描いていく。大体、始めは良い感じに行くものである。よし、これなら上手く描けると思うことだろう。半ば過ぎると、段々心配になってくる。少しずつ画面に、イメージと異なるヒズミが出てくるからである。
予定が、ここら辺から狂い始める。三分の二を過ぎた頃には、仕上がらないかもしれないと思い始める。そのまま続行したとして、描き終えたときには、失敗したことを確認する。
まあ、こんなところだと思う。端から順に描いていくことが、無謀であると、始めから気が付けばいいのだが、経験して分かるのも絵の修行といったところかもしれない。
つまるところ、絵を描く上で、全体的な修正が、いかに多くされるかということである。その数は多すぎて数えられない。皆、無意識のうちにやっている。 端から順に描くということは、その修正を全部飛ばすのであるから、上手くいくはずがないということである。
これが、出来るのは名人だけである。つまり、端から順に描くのは名人芸なのである。
だが、しかし、無駄な描き方かというと、そうでもない。ワザと出来るなら効果のあるやり方ではある。 というのも、端から描いていくと、濃密な画面を得ることができる。部分に集中してそれを伸ばしていくので、全体を割って描く描き方より、高い濃度が得られそうである。そういう絵を描きたいときには、有効かもしれない。
方法は、二度描きである。一度描いて全体を修正して、もう一度描けば出来る。理屈では、そうなる。 ただ、一度目とそっくりか描かなければならないので、二度描きが可能な描き方という条件が付く。ドローイングなどのその場限りの描き方では、無理である。細かく描き込んでいくような描写が良いであろう。
根気の要る作業だし、そこまでして描きたければ、その情熱が何とかしてくれる。そういうもんである。
それだけの、情熱を中・上級レベルの者がもっていたら、賞賛に値するが、いかがかな?
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