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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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不可能を可能にする <研究所レベル> 08/6/26(木) |
制作とは、挑戦することであり、し続けることである。
したがって、不可能を可能にするという命題も生まれてくる。 これは、色々なことで言える。
例えば、技術的なことが多い。アイデアもありそうであるが、アイデアは、浮かぶか浮かばないかであるので、可能、不可能は分かりやすい。浮かばないものは、どうしようもない。
技術は、努力でなんとかなる。 仕事する上で、なんとかなるものと、なんとかならないものは、分けておく必要がある。なんとかなるものは、自分の努力次第である。放っておく手はない。 そこで、一見不可能と思われることに頭を突っ込むのは、アイデアを無理矢理搾り出すほど無謀ではない。
アイデアほど、始末の悪いものはない。搾り出しても使えるものではない。浮かぶのをただ待っているのは、効率が悪い。だから、今出来る別なことをする。それが、技術系だという話である。 そうしているうちに、気まぐれなアイデアも浮かぶことは、多々ある。
さて、私の経験から話を進める。
以前、二層の和紙を使って制作していたことがある。手に入りにくくなったので、思い切って違う和紙を、今では使用しているが、この二層の和紙に、染み込み流れる水をせき止められないかという問題を当時抱えていた。
結論は、せき止めることに成功したが、頭を使ってしまった。
当時、10年ぐらい前になるが、この、立て掛けたこうぞう紙の和紙に大量に上から水を流して、画面の表情を出していた。 表情は、出るのだが、必要以上にその水の流れが、画面下に流れ落ち、汚くなるのが、悩みのタネであった。
私の使っていた、こうぞう紙は厚手のもので、さらに二層であった。二層とは、二枚の貼り合わせである。
水の流れを、途中で食い止めることを考えたが、マスキングでは無理であった。表面にテーピングしても、二層なので、大量の水は裏側を通して染み込み表面に、流れ出た。まして立て掛けているので、なおさらである。
せき止める条件は、和紙の表裏(二層なので、裏にもう一枚の和紙がある)をマスキングすること、表と裏の大量の水を逃がすこと。であった。
さらに、この和紙は、パネルにガムテープで貼り付けているので、表側はなんとかなるが、裏側が難しかった。
不可能に思えた。
何日も考え続けた。それがクリアされないと、先に進めなかった。結局ある突拍子もない方法を思いつき、不可能を可能にした。
それで、出来たのが、このホームページの「研究所」の中にある「闇のかたち」である。大量の水を流し、横一文字に水をせき止めることに、成功した。50号ほどの絵であるが、私の絵の中では、評判のいい作品でもある。
もちろん、その方法は企業秘密である。技術というより技法であるが、ここで、公表するほど、私も親切ではない。
制作とは、チャレンジ精神に尽きる。
人それぞれ、努力されたし。
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