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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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水彩の筆運び、筆さばき <大人コース(中・上級)レベル> ‘08/6/10(火) |
さて、この筆運びと筆さばきは、いま一つ違いがハッキリしない。辞書を引いても、これまたハッキリしない。 しかし、私的解釈では、筆運びと、筆さばきはちょっと違うことになっている。
筆運びは字の書き順、または、正しい筆の使い方という意味が濃厚であるのに対して、筆さばきは、必ずしも正しい描き方を意味しない。正しくないが、鮮やか。
そんな、違いを感じる。
というわけで、今回は、筆運びと、筆さばきを私見の解釈で、話を進めることにする。 まず、落ち着いた気持ちで描いている時は、筆運びの話になる。絵であるので、描き順はないが、全くないわけでもない。 例えば、右から左にヨコ真直ぐに引くということは、多分誰もしないだろう。まず、描きづらい。 また、下から上にタテ真直ぐもそうである。やはり、描きづらい。自然と描きやすい方向に描いていくだろうし、それが、絵の筆運びになる。 それに、描きやすい方向に描いていくと、筆も痛みづらい。余計な力が加わらないので、筆が荒れないで済む。
つまり、筆運びとは、美しい自然な線を求めることであり、同時に筆を守ることでもある。
それでは、筆さばきの方は、どうなるか。
「筆さばきは、必ずしも正しい描き方を意味しない。正しくないが、鮮やか」と、前述した。また、「落ち着いた気持ちで描いている時は、筆運びの話になる」とも、述べた。
これを踏まえると、「感情的な気持ちで描いている時は、筆さばきの話になる」と、なりそうだ。 また、正しい描き方を意味しないのだから、右から左にヨコ真直ぐも、下から上にタテ真直ぐもありそうである。
そんな、描き方が実際にあるのか?
結論を言うと、まあ、あるんですね。私がやってます。筆作りの職人さんに怒られそうなことを、ほとんど全部やってるかもしれない。
筆を立てて紙に押し付け、そのままグルリと回して上にタテ真直ぐに引っ張るぐらいは、しょっちゅうかな。右から左にヨコ真直ぐも、力任せにやったし、描きづらい方が、力が入れやすい。
でも、これは書道で、激しい字を書く人がよくやっていそうである。テレビで見たことがあるが、筆の傷みそうな書き方であった。 ただ、字は書き順があるので、どこまでメチャクチャに書くかは定かではない。
いずれにしろ、感情的に激しい効果を狙うとなると、描き順や筆の正しい使い方に拘っていられない。鮮やかさだけの狙い撃ちである。 これこそ、筆運びとは、対極にある描き方で、この描き方を筆さばきとするとピッタリくる。
どうであろうか?
筆は、手の先に付けた伝達を目的とする道具である。何を伝達するかによって、使い方も変わる。
理性か、感情か。
それを、筆運びと筆さばきに重ね合わせると、分かりやすい。 筆の使い方の特徴も、言い表わせるのではというのが、今回の話である。
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