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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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理屈で考えよ <研究所レベル> ‘08/5/20(火) |
絵は、理屈で考えよ。
いままで、絵は感覚であると、さんざん言ってきた。絵には感覚と理屈があるとも言った。 なのに、理屈で考えよとは、いかなることか? 感覚は、どうでもいいのか?
さにあらずと、言っておこう。
さにあらずである。絵は理屈で考えるべきなのである。さて、どうしてか?
前置きが長くて申し訳ない。今回のテーマは、逆説なので前置きが長くなってしまう。 なぜなら、絵は感覚的であることに変わりはないが、感覚を養うには、理屈が必要という逆の考え方があるからである。
ここからが、本題である。
さて、絵を理屈で考えるとどうなるかである。もちろん、研究所レベルであるので、初心者が、いきなり理屈で考えるような状況のことではない。 ある程度、絵を描いてきて、ある程度の、経験を有するものが、理屈で考えるとどういう効果があるかという話である。
ずばり、その効果は、頭の使い方にある。理屈で考えよとは、頭を使うという意味になる。 絵は、感覚であるといっても、感覚ほど雲を掴むような話はない。調子が良い時は、問題ないが、調子の悪い時は、感覚勝負は難破船のように指針を失いやすい。 その上、調子の悪い時の方が、圧倒的に多い。
だから、難破船にならないために、理屈で考えて、頭を使って行動せよとなる。 具体的な話をしてみよう。
研究所レベルなので、抽象画を描いたとする。説明しやすいように、簡単な抽象として、画面の中に、○と△と×を描いたとする。
まず、この三つの要素の配置である。そして大きさ、最後に色を決めたとする。 このような、作業をするときは、ほとんど、感覚である。 感覚で、このようにする方がいいとか、こうしようとかアイデアを出しながら決めるのだが、ピタピタと決まるうちはいいが、迷い出だすこともある。 問題は、迷い出だしたら、どうするかである。
感覚は、いつまでも続かない。そういうもんである。だから、次の感覚が芽生えるまでは、理屈で作業することになる。
画面右に大きい○は、うるさいなとか、×は下がいいとか上がいいとか、考えると、理屈で考えていることになる。頭を使うわけである。
こうやって配置を決め、大きさを決めて、色を塗ったらシックリこなかったとする。シックリこないと感じることは、感覚である。理屈で考えて、感覚で確認する。
この、理屈で考えて、感覚で確認する作業こそが、絵の制作である。始めから感覚で作業することが、ないとも言えないが、それほど調子の良い時は、一年に1回あるかないかである。
それを、待っているわけにはいかない。だから、理屈で考えることで、感覚と感覚を繋ぐやり方をすることになるというわけである。
この場合、その理屈の考え方、頭の使い方がポイントになる。 頭の使い方はここでは説明しない。これは、個人差があり、愚かな者は、いくつになっても愚かである。こういうやり方があるということに、留める。 さて、感覚は、待っていると中々芽生えないが、理屈で進んでいくと、ヒョッコリ顔を出す。おそらく理屈が、感覚を発生させる環境を作るのではないかと考える。
だから、頭を使って、理詰めで絵を考えることは、結局感覚的な作業へと続いていく。その理詰めがもし間違っていれば、それだけ感覚の強烈な反撃を食らうだけである。
このように、理屈と感覚の二つを使い分けることが、制作の一つの要領になる。
このこと、覚えておきましょう。いかに、理詰めで考えることができるか、さらに、いかに気の利いた頭の使い方ができるか。
絵の良し悪しはそれで決まると言っても、過言ではない。
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