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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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模写の効果 <大人コース 中・上級レベル> ‘08/5/9(金) |
わが教室では、模写をする人がいる。
例えば、私が描いた作品等を模写する習得効果は大きい。ちょっと、ヒネクレていると、模写を嫌う。 模写を馬鹿にするのである。生意気な人の考え方は、模写は未熟な人のすることと決め付けているようである。
さにあらず、古来、絵描きに模写はつきものである。音楽の世界でも、我が愛するナベサダ(渡辺貞夫)も、若い頃、チャーリー・パーカーを何度も練習したらしい。 そうやって、技術や精神を学ぶ。
だから、私は模写を奨励している。「ちょっと、ヒネクレていると、模写を嫌う」というのは、実は私のことである。若い頃、写真を写すことはしたが、絵の模写はしなかった。
愚かな若者であった。オリジナリテイを履き違えていたのである。模写による影響を恐れていたというと、ほとんど当たっている。 私ももっと模写をしていれば、今と違った私だったかもしれない。
さて、模写をする時の注意点を述べよう。 模写は、出来る限りそっくり描かないと勉強にならない。模写は真似をするのではない。全体からデイテールに至るまで、どのように描かれているか、また、どのような技術で描かれているか、印象を写し取るのにどうしたらいいか、など勉強になることは沢山ある。 だから、そのまま忠実に描く必要がある。忠実に描いてこそ、作者の苦労、苦心が分かる。
私が指導にあたっている、ご年配方の絵画サークルで、油絵を描いているご婦人が二人いる。 二人とも、自分で絵の写真を持ち寄って描いている。私は、「ここはこういう風に描かれている」とか、「下地に何色が使われている」とか、アドバイスをしているが、二人とも大変熱心で、今までに何枚描いただろうか。
模写は残念ながら、練習画であるので、どんなに上手く描いても、コンテストには出品出来ない。あくまで、自分の技量を上げるための練習に過ぎないが、このご婦人たちは、もとよりコンテストに出品する意思はなく、ただ、模写を趣味として描いている。
それはそれでいい。楽しめればいいのであり、趣味に制約はない。 ただ、中・上級レベルの者は、模写から色々なことを学んでほしい。作品制作とは別な練習が必要である。ただ、作品を制作するだけでは、残念ながら、腕は上がらない。
野球選手も、ペナントレースの時だけ野球をしているのではない。ペナントレースは、本チャンである。つまり、自分の持っているものを、吐き出す時である。吐き出すなら、吸収が伴わないと、底が尽きてしまう。 だから、彼らはペナントレース以外で練習し、吸収する。
この、当たり前のことを、中・上級レベルの者で、やっている人は少ない。ほとんどいないといっても、過言ではない。
常に作品制作をしている。つまり、常に吐き出しだけをして、吸収がないので、行き詰ってしまう。スケッチでも良いし、練習画と決めて描くのも良し、そして模写するのも良し。
そういう考え方をしてほしいのだが、中々やってくれない。趣味だからで逃げてしまう。それは違う。 趣味だって色々な楽しみ方がある。長く楽しむためには当然要領がある。
まだまだ、我が教室でも模写をする人は少ない。中・上級レベルの者は、ここらで、意識を変えて、練習してほしい。その効果を一度体験すると、よく分かるのだが。
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