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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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絵は人を騙しているのか? <研究所レベル> ‘08/4/10(木) |
いきなり、唐突な題である。 なんのことか、皆さん驚かれたことだろう。説明が必要である。
これは、絵は作るものである、という考え方があるが、それを、逆手に取った質問である。 確かに、絵は作るものであると断言すると、標題のとおり、では騙しているのかと、思う者が現れても不思議はない。
特に、絵は自然を描く、真実を描くというイメージがあるため、当然の質問かもしれない。見たままを、描けばいいのではないか。作るということは、どういうことか? 当然の疑問であろう。
さて、この質問に答える前に、絵というものについて説明しよう。 絵とは何であるか?
ここから、出発しなければならない。 絵と、ご存知のとおり、二次元である。ここが、大事である。何かを見て描くとは、それが、目の前の景色にしろ、テーブルの上の情景にしろ、三次元の世界である。 三次元と二次元では、もちろん次元が違う。ここまでは、いいか?
では、三次元のものを、そのまま二次元に置き換えられるかを、考えよう。答えは、「否」。となる。
次元を超えるとは、大変なことであるが、絵は二次元の世界なので、こういったことは、しょっちゅうである。 つまり、絵を描くとは、次元を超える作業であると、ほとんどの場合いうことが出来る。
ここまでが、絵の説明である。 ここまでくれば、なんとなくお分かりだろう。
三次元のものを、そのまま二次元に置き換えるためには、絵は作らなければならない。見たままでは、いけないのである。 例えば、景色を見て、三次元の世界では、光が当たっていて、白く輝いていたので、白く描きましたと言って、良いかという話である。
白く輝いていても目の前にあれば、三次元なので、奥行きは感じる。それを、二次元の世界で白く描いて、奥行きを感じるかという問題である。そこをアレンジしたら、実際に見たものと違うと、言い張る人がいる。
デッサンでもそうであるが、見たとおり描いたのでは、ダメなのである。目の前のものを描く絵(抽象があるので、こういう言い方をする)の一番大事なことは、見た印象である。
見たとおりではなく、見た印象が大事になる。印象で言えば、見たときの奥行きも含まれるので、二次元にしたときも、その印象を追いかけることになる。ここで、当然、自然にアレンジすることになり、三次元の印象が、二次元上に具現されるとなる。
この印象を描くということは、アレンジすることであるが、アレンジすることは、ウソを描くことと誤解されやすい。ウソを描くなら、人を騙しているのではないかとの話になっていく。
絵は作るものである。ものの真実を作るといえば分かるだろうか。
キチリと描かれた絵は、人を騙さない。むしろ、そのまま、描きましたという絵こそ、インチキであると言える。
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