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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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イラストと絵とはどこが違う? <大人コース 中・上級レベル> ‘08/3/28(金) |
さて、イラストと絵とはどこが違うは、版画と絵とはどこが違うかより、ハッキリした違いがある。
一般的にいって、イラストは商業美術の世界に属し、絵は純粋美術に属する。商業美術をコマーシャルアートといい、純粋美術をファインアートという言い方もある。
イラストは、商業美術の世界でも、デザイン業界の一分野であるので、それを以てしても、絵(タブロー)とは、異にする。
しかし、今般イラストなのか絵なのか判然としないことがある。そこで、前述したような基本はあるが、標題のごとくその違いを説明しようというわけである。
まず、絵の基本構成要素から始めることにする。
ずばり言って、絵の基本的制作概念は、永遠の真実である。意味不明のランプの点滅が見えるようであるが、自然界の真実を絵に置き換えたものが絵ということになる。自然界なので、当然人間も含まれる。
分かりやすいように人間に限っていうことにしよう。
生身の人間は、ご存知のように非常に不可解である。一人の常識的な人物を例にとっても、精神科医の実験材料になるぐらいの複雑さがある。人間とは矛盾の塊であると定義できる。この矛盾が、複雑さに拍車を掛けている。
古来、この複雑さは、文学・演劇・音楽・絵画と、時代の芸術家たちのイマジネーションを刺激し続けてきた。 つまり、人間における真実の追究である。人間そのものがテーマなので、時代こそ違うが、現代でも通じる永遠の真実となる。これが、絵の基本構成要素であり、永遠の真実の正体である。
ここまでは、お分かり頂けたと思う。
では、イラストはどうであろうか? 前述したように、デザイン業界の一分野ではあるが、そこから独立して歩き始めたものもある。それが、いわゆる絵と判別しにくい、紛らわしい状況を作っている。
それで、イラストとは、どういうものかを説明しよう。
絵と決定的に違うのは、イラストは時代を背負っている点である。時代を反映してもいる。したがって、永遠に残ることを目的にしていないといえる。時代の生み出したものとして残るが、作品の価値は、時代と抱き合わせにあるといえる。
つまり、イラストから時代を差し引くと、古臭いイメージだけになるということである。ここが違うといえばお分かりだろう。
さて、今現在のイラストは、今を反映しているので、現時点での判別となるとややっこしい。100年経たないと、イラストだったのか、絵だったのか分からないようでは不便極まりない。
そこで、現時点での判別方法は、描かれているものの真実性を見抜くしかなさそうであるが、これが、慣れてないと難しい。ここで、説明できる範囲ではないし、「いやこれは、イラストではなく絵です」と作者に頑張られると、論争のタネになりかねない。
イラストなのか絵なのかは、プロの勘に頼るしかないと言っておこう。真実をどれだけ掘り下げたかが、ポイントであるが、見抜くのは、やはり難しい。
だから、ここでは、基本的な違いはあるのだということを覚えて頂きたい。そういう目で見れば、大体分かるものではある。
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