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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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落書きは、強制で描けない <キッズコース> ‘08/2/15(金)
   昨年の11月13日のキッズコース「いたずら書きの効果」で、子供の落書きのことを、書いた。

   それで、「ラクガキアート」を、キッズコースのメニューに付け加えようと、授業を始めた。私の予想を裏切り、これも始めからこけた。

   「先生、ラクガキを描けと言われても描けない。隠れて書くから落書きなんだから。」と、小学校6年生のMちゃんに、言われてしまった。

   ごもっともな意見である。
 
ラクガキは、集中力がいる。なんで、そんなに集中するかといえば、いたずらだからである。なんとなく、罪の意識を背中で感じながら描くのが、ラクガキの面白さであり、スリルである。
   堂々と描いては、ラクガキにならないし面白くない。ラクガキは、こそこそと密かに書くことを旨とする。

   ラクガキには、発想練習・イメージトレーニング・感覚訓練ぐらいの効果が詰まっって栄養タップリなので、これを放って置く手はないと思ったが、うまくいかない。
   
   これについても、何か工夫を考えねばならない。

さて、ラクガキをいわば、無理矢理堂々と書かせる方法とは、何であろうか?

   自分のスケッチブックに、好きに描いていいと言っても、ラクガキを描くとは限らない。意義悪くラクガキはするなと言って、落書きする子の確率は、やはり低い。そう言われて、ワザとラクガキする子は、限られている。

   皆に、栄養タップリのラクガキをさせるには、違ったアプローチが必要でありそうだ。キッズの教室展で、ラクガキボードを用意したら、えらく受けた。ボードを何回も張り替えるほどであった。
   
   そこで、考えた。

自分のスケッチブックに自由にラクガキせよでは、やる気も起きまい。ラクガキしたくなる状況を作ればいい。そして、皆で、自然に競い合うような状況にすれば、描きやすいだろう。

   具体的にいえば、畳一畳ぐらいの大きさのベニヤ板に模造紙を張り、それを二枚タテにして壁に置き、置いておく。「いたずらするなよ」と言っておく。こうすると、まず、子供の本能が騒ぎ出すだろう。

   ラクガキは大きいほど触発されるし、真っ白いことが条件である。敵は、ラクガキしたくてしょうがない気持ちになっていくはずである。まず、間違いなく。99%の確率でよだれを垂らすであろう。これには、自信がある。

   こうして、二週間ぐらい放って置く。さんざん、見せびらかしたところで、ある時、子供達にこう言う。「予定が変更になったので、描きたかったら描いていいよ。」 
   で、まず、間違いなく飛びつく。その後は、次の日の子供、又次の日の子供と、模造紙が、メチャクチャになるまで、ラクガキは続くことになるだろう。

   都合よく、3月には、教室も広くなる。これは、是非やってみよう。落書きほどエネルギッシュで、発想豊かなものは、子供の絵では、他に見当たらない。人の世で言っても、これほど面白く、情熱的で、アイデアに満ちたものが、他にあるだろうか。

   大人にとっても、子供にとっても、ラクガキ精神は、人に疎まれ、迷惑であるが、反逆であり、意地悪であり、自己認識であり、自己顕示であり、自己表現である。

   さりとて、ラクガキさせる方法は、子供を騙すようだが、これも指導要領と思って頂きたい。何事にも要領はある。「敵もサル者引っ掻く者」である。相手が相手なら、こちらもこちら。
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