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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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アートQ&A「絵を描く資格は誰にでもあるか?」<大人コース(初級)レベル> ‘08/2/5(火) |
この質問は、ある皮肉をもって言っていることである。
私でも皮肉は言う。 昔、私が若い頃、Tさんという大変真面目な人がいて、この話は、そのTさんにまつわる話でもある。
このTさんは、真面目で、几帳面で、綺麗好きであった。Tさんは、男性である。このTさんに、私は自分の絵を見せたことがある。
Tさんのコメントは、「この曲がった線は、真直ぐにならないの?」というものであった。およそ絵の世界で、几帳面に描くという言い方はない。帳簿を付けているわけではないからである。
不必要な几帳面さは、不必要である。それが、絵の世界。と言いたかったが、言わなかった。言っても無駄なような気がした。 彼は、絵の本質より、外面的な整理を好む。曲がった線(グチャグチャな線)より、真直ぐな線を好む。曲がった線が効果的であるかないか、そんなことは、問題ではない。真直ぐがいいのである。 こういった、人間の存在を知らなかったので、当時、随分驚いた。異常であるとさえ、思った。
私が、言いたいことが、分かるだろうか。こういった人間は絵には向かない。資格もないであろう。ちょっと言い過ぎではあるが、絵の指導は、諦めねばならないタイプの人間であろう。こういう人は、どう考えたって珍しいと思う。
私が知る、Tさん以外の人間は、絵というものを良く知らないだけで、本人が希望すれば、充分絵の知識が増す人間達である。私はそう思っている。 あえて、タイトルに「資格」の文字を入れたのは、特殊な人が、広い世間にはいる、ということを言いたかったのである。
情熱という文字がある。いい響きの言葉である。何かをしたいと思うときに、原動力となるのが、この情熱である。だから、人間は、あらゆる可能性を秘めている。自分が望めば、自由に色々な世界を覗くことができる。それが普通であろう。
絵を始めたばかりの、皆さん初心者の方は、情熱はあるが、絵には向かないのではないか、才能がないのではないか、余りにも上手くないのではないかと、思う人がいるかも知れない。 そして、大袈裟に考えると、資格がないのではないかと、心配してないだろうか?
皆さんが、Tさんのような、特殊な傾向がない限り、また、プロを目指すのではない限り、この心配はない。断言する。
また、上手くないかどうかは、皆さんが、まだ絵を描いているとしたら心配ない。というのも、こういう話がある。
ある時、わが教室に大人コースの「お試しコース」で来た人の話である。 「お試しコース」というのは、わが教室でやっているイベントで、1,000円払うと、2時間づつ2回、全部で4時間を材料費込みで、できるというもの。
ほとんどの、人がこれをお試しして、入会する。大変、お得なわけで、「お試し」なので、入会しなくてもいい。だから、「お試し」を途中で止めることは、普通、考えられない。
しかし、今まで一人だけいた。この方、五十代の方のようにお見受けしたが、一回目のお試しの時に、水彩を希望した。水彩の「お試し」は、初心者の場合、私の描いた簡単な水彩見本を写してもらう。でも、本人が、難しくて描けないというので、絵手紙見本に切り替えた。一番簡単なものを選び、二枚描いてもらった。
正直言うと、これが、群を抜いて上手くない。絵手紙見本は、年配の方の絵画サークルで使っている見本なので、描けないということは、年齢的にもないはずである。
それが、上手く描けない。この方は、本人の希望を裏切るように、能力が劣っていたことに、「お試し」で気が付いてしまったようである。
一回目の後、しばらくして、止めますと、連絡があった。大変珍しい例である。私もこれには、驚いた。「お試し」を止めるのだから。
こういう方が、いわゆる資格のない人かもしれない。
絵の世界に、それも趣味で描くのに、資格なんて、あろうはずがない。しかし、やはり、世の中広い。断言できないことってある。 ほんと!そうである。
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