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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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アート船橋怪談(デッサン少女) <キッズコース>

  隣の駅の船橋から、親子が教室に訪ねて来たことがあります。母親と小学2年生の女の子です。教室は終わったばかりで、誰もいません。 


娘にデッサンを指導してほしいとのこと。どうやら、母親は大人と同じように教えてほしいようです。時々、こういうお願いをする親御さんがいるので、困ります。絵の基本がデッサンなら、小さいうちから、デッサンをさせれば、早く上手くなると思っているようです。


  これは、違います。確かに、早くから基本を教えた方が、良い習い事もありそうです。
でも絵は違います。違うと、母親に言いました。理由も説明しましたが、納得しません。大抵の親御さんはここで、解かってくれますが。


  私が、違うという理由には色々ありますが、大人と子供では絵の基本が違うのが、一番大きな理由でしょう。デッサンは技術ということになり、成長期の子供に教える技術ではないということです。


  絵の世界での成長期は、おおよそ12歳ぐらい。小学6年生ぐらいです。成長期の子供は、独創性、発想、個性、感性など、小さいほど豊かです。大人が、喉から手が出るほどほしいものを、ズラリと持っているのが、この時期の子供たちです。


  やがて、常識や知識が増え、この要素を侵食します。大人になる頃には、皆、ほどほどの量になってしまいます。それで、成長期にこれらの要素をできるだけ、伸ばすことが、この時期の子供の絵の基本ということになります。技術なんてものは、いらないんです。


  さて、この母親はなぜ、納得しないんでしょう。娘の意思ではないことは明らかです。どうでもいいような顔して座ってます。


  私が思うに、他の子より少しでも上手くが狙いでしょう。この親だって、成長期の子供の食べ物には、気を使っているはずです。絵だって同じです。バランス良くです。偏食はいけないのです。


  愚かな母親の見栄が、自分の子供の可能性を全部摘み取ろうとしています。デッサンしか出来ない子を作り上げようとしてます。


  この母親は、いかにも不満気に帰って行きました。もしかして、この母親の願いがかない、「デッサン少女」が誕生したら、それは、絵の世界の怖い怪物の名前なんです。

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