絵手紙を、必ず二枚づつ描く生徒さんがいます。Eさんです。一つは自分のコレクション、後一つは、人に送るため。合理的な方法だと関心します。
同じ絵を二回描くのに、それほど、時間は掛かりません。それに、失敗の描き直しという点でも、都合はいい。これは、お勧めです。
水彩見本を、絵手紙に描く人もいます。これは、すごいです。恩歳、七十六歳のHさんです。
絵手紙を初めて、一年半。初めて描いた時は、一番易しい紙風船を、フーフー言いながら、描いていました。難しいので、続かないと思ったと、後日告白していました。
ところが、水彩見本を、そのまま、ハガキサイズに描いたのを、見せてくれました。
これには、驚いた。
花の絵の見本を、絵手紙用と水彩用にと、二種類、私が描きます。水彩用の見本は、B4サイズぐらいですが、これを、そのまま、ハガキサイズに描きますと、相当濃密な絵になります。
皆が、びっくりしたのは、言うまでもありません。以後、Hさんは、絵手紙と、絵手紙サイズ水彩画と両方描いてます。一枚に9時間掛かったとか、同じ絵を9枚描いたとか、すごい話になってます。どこに、こんな、バイタリテイーが潜んで、いたのでしょう。これは、う~ん、お勧めというより、人によりますね。
そんな話も、高齢者のホームでのことですが、わが、教室にも、強敵がおります。 Mさんです。Mさんは、4歳と小学2年生のお孫さんが、キッズコースに入ったので、その送り迎えのため、教室に来るようになりました。
Mさんは、多少、足が不自由になり、杖をついての送り迎えのため、授業の間、4歳のお孫さんの隣に座り、まだ、絵もままならない、お孫さんの手助けをしてました。
4歳の子が、5歳半になった時、「私も何か描いてみようかな」と言い出しました。経験はゼロ。子供達に混じって、絵手紙を始めました。
一年後。Mさんは、私の絵手紙見本を卒業し、自ら、もっと細かい絵の模写を始めました。驚くほど、そっくりに描きます。
それから2年、現在です。4歳で、教室に入った子は、小学3年生になりました。
Mさんは、66歳で始めて、69歳になりました。ハガキサイズの精密な絵を描いています。
誰も、太刀打ちできません。これは、お勧めのしようがありません。
誰にどんな才能があるか、分からないものです。66年間、才能が眠っていた人もあれば、74年間眠っていた人もいます。こればかりは、始めてみないと、分からないですね。
誰にでも、等しく可能性はある。私の実感です。
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