今週(火~土)は、キッズのことを、書こうと思います。エピソードではなく、美術的教育面からです。ご愛読を。
小学生未満の幼児に絵を描かせると、物の対比がバラバラなことがある。
例えば、人間がやたら大きく、建物が小さかったり、車やバスが、人間と比べて、すごく小さく描くことがある。また、色についても、好き勝手な色を塗り、親御さんを心配させることは、よくあることです。
わが教室に、初めて来る親御さんも、そういう心配ごとを言う人は、結構多い。「普通でない」ということらしい。 「普通である」ことが、良いらしいが、私が親だったら、大喜びするところである。
絵の世界で「普通でない」ことは、才能があることを、意味している。もし、その「普通でない」ことが、小学生、それ以上続けば、天才を意味する。 残念ながら、それほど、世の中も、絵の世界も甘くない。小学校へ上がる頃には、ちゃんと、修正され普通になって行く。 なぜか?
それが、成長というものである。小学生未満は、理屈で物を見ない。感覚で見る。感覚的に印象の強い物を、大きく描く。建物より人間の方の印象が強いから、大きく描く。 それが、彼らにとっては、正しい感じ方である。色についても同じで、感じた色を使う。それを、親御さんが、「違うでしょう」と直したら、彼らが感じたことを否定することになる。
彼らは、言葉もままならない。運動も同じ、字も書けない。ほとんど、唯一の表現手段が<絵>である。感じたことを描く。感じたまま描くことが、かれらの、メッセージであり、表現なのです。それを、そのまま、受け取ってあげれば、いい。
心配しなくても、大丈夫です。もし、万一、小学生になっても、無茶な絵を描いているようなら、ご一報を。もしかして、天才かも?
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