<アートQ&Aその1(8/3日)、その2(8/7)> (つづき)
耐水性、非耐水性は、その名の通りですが、ここにも、大きな特徴があります。
例えば、耐水性だと、画面の汚れを水拭きできるだけではなく、下の色が乾けば、その上にのせる色がきれいにのる。耐水性のため、下の色の影響を受けません。 例えばアクリル絵具の透明な方で描いたとすると、耐水性のため、薄い色を塗り重ねると、丁度、色セロハンを何枚か、重ねたような効果を得られます。
非耐水性は、扱いやすいのが、特徴でしょう。濃く塗ってしまった所を、水で絵具を取ることができます。また、絵具のついた筆、又はパレットを放置しても、問題ありません。これが、耐水性だと、大変なことになります。なんとか、取る方法はありますが、厄介です。
これらの組み合わせで、絵具を選びますが、支持体(絵具を塗る相手先)によっても、印象が変わります。 油絵具はカンバスに描きますが、紙に描くと、油が滲み、汚くなります。一般の水彩絵具を、画用紙に描くと程よく滲みますが、ケント紙では、筆あとが、全部出ます。 ケント紙は表面がツルツルで滲みません。
また、カンバスに描くと、絵具が玉状になり、のりません。カンバスの表面は、油絵具がのりやすいように、油性コーテイングしてあるからです。 紙の種類も色々です。同じ絵具で、安い画用紙に描くと、下手に思える、高級水彩紙だと、上手くなったような気がする。そのくらい違います。
ワトソン紙、キャンソン紙、そして、浸透性の強いアルシュ。これら洋紙のほか、和紙も種類が多いです。それこそ、ピンからキリまであります。絵具も大事ですが、支持体も描いた絵に大きく影響します。
誰でも、安上がりに、制作したいですよね。でも、残念ながら、安いものは、その値段なりの効果しか期待できません。画材の値段は、そこのところは、ハッキリしてます。 最初から、いい筆、いい絵具、いい紙を、揃える必要はありませんが、せめて、中ぐらいから始めて下さい。安いものはすぐ飽きるし、それから、又、絵具を買いに行ったのでは、結局高くつきます。 <完>
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