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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2016・5・10(火)
「教室日記」

  私が、小学生の頃、「七色仮面」という子供向けテレビ番組があった。
七色とは、七種類の変装をするという意味である。   

「ある時は、車の運転手。 ある時は、白髪の老人。 またある時は、七色仮面」

  といった具合で、毎回、このナレーションが入る。
悪を退治する正義の味方になる時だけ、仮面を被っている。



  確かに、人は色々な顔を持っている。
もちろん、私も同じだが、時として、短い時間に一度に出すこともある。

  わがキッズ教室のように、ひと教室に5才から小学6年生が一緒にいると、右を向いて優しい顔、左を向いて怖い顔ということもある。 
  正面を向いて微笑み、振り返って、イタズラした子を叱る。

相手次第で顔が目まぐるしく変化する。  七色というより、フルカラーといったほうが早い。

  
  今、兄弟で来ている二人がいる。 上はおねーちゃんで小学4年。 下は弟で小学1年。 この二人が、余りにも騒ぐので、一度、送り迎えする母親に状況を報告した。
  親への報告は、滅多にしないが、さすがに、根を上げた。

次の週、二人は静かだった。 母親の説教が効いていた。
  いつまでモツかなと思っていたら、来るたびに、少しづつ騒ぐようになった。 

案の定、一ケ月も経ったら、ほとんど、元に戻った。 特に下の弟がうるさい。 
  おねーちゃんも騒ぐが、微妙に気を付けている。

また、親に言おうと思い、弟に言った。
「今日は、おかーさんに言うからね」 

  おねーちゃんが、すかさず言った。

「先生! 私のことじゃないよね?」


  ホントは、おねーちゃんのことも言いたかった。 ほとんど、元に戻っているが、今回は下の子だけにしておこうと思った。 
  おねーちゃんへのいい脅しになる。


母親が迎えに来た時、弟のことを告げた。
  母親は、上のおねーちゃんは、どうだったか、尋ねた。

おねーちゃんと目があった。 ジーと私を見ている。
  おねーちゃんの目が、訴えていた。

「先生! 言わないでよ!」

  弟のほうだけだと、母親に言った。

弟は母親に怒られながら、おねーちゃんは、意気揚々と帰って行った。


  
  
  複雑な思いで子供を見る顔が、また、一つ増えた。


  



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