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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2014・6・10(火)
「ブログ講義」
(考え方が大事)

  先週の火曜日。 教室に行く前に、船橋の「味一」のラーメンを食べに行った。 味一のラーメンは、大盛りが超大盛りなので、夜の受講者がいる時は、9時まで腹が持つ。
 
  もうちょっとで、味一に到着という所で、自転車に異常発生。 後輪の空気が抜けた。 そのまま、走ったら、完全に空気が抜け、パンクと判明。 頭真っ白になる。 マイッた。 

  急遽、自転車屋探し。  船橋の何処に自転車屋さんがあるのか、考えたこともない。 

  焦った。 

もたもたしていると、味一のラーメンを食いっぱぐれるだけではすまない。 午後1時からの教室に間に合わなくなってしまう。 これは、マズい! と思った。


  しかし、この日はツいていた。 運が悪かったが、全部ではなく、もう半分の運が良かった。 道路の反対側が、自転車屋さんだった。 自転車屋の前でパンクした。 こんなことって、あるだろうか?

  自転車を預けて、味一へ。 帰ってきたら、修理が終わっていた。 1200円。 タイヤ交換になるかもと、脅かされていたので、安く上がったと思った。 

  1200円を安いと思うためには、それ以上の値段を想定する必要がある。 自転車屋さんの見事な心理的誘導に引っ掛かった感あり。 しかし、まあ、いいか。 最悪の事態は免れた。



  さて、ブログ講義である。 今回は、「考え方が大事」、2008年1月16日のブログからの抜粋。 絵を描いている人、これから描こうとする人の共通する考え方は、技術崇拝である。 
  絵を描く技術が身に付けば、絵が描けると思っている。 まあ、絵はとりあえず描けるが、絵の世界はそんなに単純ではない。 そういう話をしてみよう。


  絵の世界には、正しい考え方というものがある。

いつも言っていることだが、こうしないといけない、というルールはない。 こうしてはいけない、というルールがあるだけ。 何百年もの間で、先人達が学んだことが、ルール化されている。

  「こうしないといけない」 ことと 「こうしてはいけない」 ことの違いを説明しよう。 単なる言葉の違いなので、説明するまでもないが、重要なことなので、あえて、説明する。

  「こうしないといけない」 とは、範囲を限定する。 「こうしてはいけない」 は、範囲を限定しない。 ということ。 
  美術とは、限りない夢の追求を軸としている。 範囲を限定されては、何もできない。 しかし、最低限、守るべきことはある。 それで、「こうしてはいけない」 という先人たちの経験の結晶が、ルールとして受け継がれている。

  それが、絵の正しい考え方ということになる。

ただ、ルールだけでは、事足りない。 当然、産み落とされた知識も必要である。 したがって、「ルールと知識」が制作上のバイブルとなる。

  どう考えるのが正しいか、その考え方、知識、ルールを絵画教室で教えている。 絵画教室で教えている一番大事なことである。

  では、技術はどうかといえば、絵の世界では、二の次になる。 なぜなら、時間が経てば自然に身に付くものであるし、努力すれば、何とかなるのが、技術である。
  しかし、正しい考え方、知識、ルールは、努力では得られない。 努力すれば、何とかなるものと、努力しても手に入らないものは、分けないとならない。 

  では、どういう考え方をすべきか、どういう知識があるか、ルールとは? 

絵画教室では、それらを状況に応じて説明し、生徒さん達は、それらを一つずつ学ぶことになる。 
  例えば、画面上に不思議な箇所を作ってはいけないとか。 画面を二つに割ってはいけないなどの基本的なことから、空を描く場合、雲に、一、二、三といった具合に、リズムをつけてはいけないとか、人を描く場合は、皆が、同じ方向に向かないよう配置し、変化をつけるとか、同じ調子にならないようにするなどの細かいルールを覚えていく。 

  その覚える数は、何百、何千の数になるため、ここでは、説明しきれないが、全部を覚える必要はない。 
  ある日、突然、言われている意味が分かることがある。 すると、全体像が見えてきて、まだ、言われてない残りのことが、分かってくる。 

「あー、そういうことか」

  そう思えたら、そこで、初めて絵を理解したことになる。 先人たちの経験と知恵の結晶が、その時、身に宿るのである。
  そのためにも、ただ、言えることは、正しい考え方をしていることが大事。 絵には、横道という邪道が、数限りなくある。
  上野や六本木の展覧会場では、正しいものと、そうでないものとが、一緒くたに展示されている。

  絵が分からないと言う人が多いが、この混在が、人々を混乱させている。 まして、日本の美術界は、絵が分からない人には、極めて不親切なため、いちいち説明してくれない。
 
  分からなければ、分からないでいいという態度なので、一向に改善されない。 したがって、各個人で、目を鍛え、比較し、何が正しいのか、判断しないと、混在に押し流されてしまう。 

  正しい考え方をし、正しい道を歩けば、少なくとも、邪道は気付く。 そして、いつか、絵を理解する時が、来るかもしれない。 それまで、正しい道、つまり、王道を歩いていれば、いつか、陽は当たると信じよう。 

「信じるものは、救われる」

  宗教に限らず、絵でもそれは同じ。

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