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アート21教室日記
田屋優・・・・・・画家、現代美術作家  西船橋の絵画教室、研究所主宰               (掲載内容の無断転用禁止)
プロフィール

田屋優

Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。
  画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。
 
「西船絵画教室アート21
 アート21研究所」
http://www.art21japan.jp/

 南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
  

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<教室日記>2012・5・29(火)
  5月の26日(土)、27日(日)の二日間、西船教室にて大人コースの会員展があった。 会員展とは、大人コース教室展のことであるが、教室でやるため、全員展示のスペースが取れない。 そこで二組に分け、隔年で一組は2点以上、もう一組は1点までと出品制限している。 
  全員公平に展示するのが教室展、分断するのが会員展というわけである。 今年入会の人は、来年出品。

  今回も良い出来の作品が多く集まった。 質の高さでは、カルチャー教室の比ではないと、カルチャー教室経験者が言っていたそうな。 
  それは、そうだ。 わが教室は制作専門の教室で、私がOKするまで制作は終わらない。 そのためか、上手い人が集まってくる。 年々、質が上がると、ある生徒さんがボヤいていた。 

  最近の傾向として、入会者にデッサン傾向があり、今年もデッサン画が多いのだろうと予想していた。 そのため、カラーの作品を多く集めようと皆に声をかけていたが、いざ、展示してみると、カラー作品のほうが数段多く、また額作品のため、場所を取る。 展示作業は、最後まで難航した。 
  展示している最中に生徒さんが搬入に訪れ、「えっ! まだあるの」

  絵の教室の発表会というと、その教室で描いた作品しか展示しないようであるが、私は、そういう展示には異論を唱える。 似たような作品ばかりを展示している発表会を随分見たが、意味がない。 ある人が描いた今の作品の横に、その人が昔描いた作品があったら、興味深いと思わないか?
  
  よく描けた作品を見て、自分もそんな風に描きたいと思う、そういう刺激もあるだろうが、興味深いのは、結構その前後のことが多い。 
  今回も、高校の授業で描いた水彩のデッサン画、アクリル画、それに小学6年生の時に描いたスケッチ画が出品され、その上手さに皆驚く。 やはり、興味深い。

  さて、26日(土)午後6時からオープニングパーテイーがあった。 出品者のほとんどが参加するため、毎年、会員の出席率は良い。 今年入会の人にも声を掛けるので、何人かが出席した。  他の会員の作品、作者を知る良い機会である。
 
  確かに、全体像は私しか知らない。 普段の生徒さんは、自分が行く曜日の人しか知らない。 土曜日が一番多いが、それでも12~3人くらい。 平日の生徒さんだと、多くて3~4人というところ。 そのため、初めて、そのような集まりに参加すると、驚くのである。 
  今回も会場は、人で溢れた。 

オープニングパーテイーで好評なのは、講評があること。 ダジャレではなく、実際に講評が好評。 全作品を私が講評するので、講評の間は、皆の会話が途切れる。 その間、1時間30分。 長いのである。 昨年から途中で休憩を入れることにしたが、それでも、長い。 
  作者の描き始めたいきさつや、苦労した点、それをどう指導したかなど、話せば切りのないことばかり。 ×(掛ける)人数なので、時間は経過するばかり。 橋崎講師が気をもんで、「巻き」を入れる。 それでも、10分縮まっただけ。

  今回、私が出品した作品は、大阪のコンクールに出品していたもので、戻ってきたばかり。 間に合って良かった。 メデイア賞という賞をもらった。 

  発表会は必要な行事である。 発表するために皆頑張るし、区切れも付く。 また、自分の作品を恥ずかしいと思うことも必要なこと。 たとえ趣味でも、皆、上手くなりたいと願っている。
 
  上手くなるための要因として、恥じること、絵を失敗することがまず、挙げられる。 だから、皆、上手くなる要素は間違いなく持っていそうだ。 
  そして、あともう一つ。 自分の描いた絵と正面から向き合うこと。 未来にステキな絵を描くかもしれないが、それは、今ある絵から全て始まる。 だから、正面から向き合えば可能性はある。 目をそらせば、ほぼ100%可能性はない。

<余談>

  会員展初日の土曜日に、午後2時30分からのキッズコースの女の子が、三人来てしまった。 親御さんには、26日の土曜日は、キッズコースはお休みだと、事前にお知らせしているし、前日にはメールもしている。 それでも来てしまう。 
  一人は、母親に連絡がつき、迎えに来てもらった。 小学2年生なので、父親が車で送迎している。

  4年生の子は、母親が出掛けたので、家に帰れないと言っていた。 家は近くなので、歩いて来ている。 メールしたが、母親はメールを見ないとも言っている。 ノンキな親である。 その上、一ケ月前に渡した封筒に入れた「お知らせ」は、その子のバックの中。 結局、普段の終了時間の4時まで、もう一人の6年生と会場にいた。

  6年生のMちゃんは、1年生の時からキッズコースに来ている。 小さかった身長も160cm近くになり、幼かった顔も、きれいな娘の顔立ちに成長している。 一人で電車に乗って来るのだが、この子もすぐに帰らなかった。  
  並べられた作品を熱心に見て回っている。 興味が湧いたのか、初めてマトモな絵を見たためか、デッサンを教えてくれと言い出した。
  
  「中学生になったらね」 と言うと、 「今、描きたい」 と言う。 次の土曜日からデッサンにしてくれと、粘る。 中学生になっても通うと、普段言っている子なので、そう言ったのだが、納得しない。 
  
  何でもそうだが、やりたいと思うことが大事である。 そのため、私が折れることで決着。 
  デッサンは小さい子には、遊び程度にしかやらないし、純然たる技術なので、12才未満には本格的には教えない。 まだ、頭が固まらない内は、デッサンを教えてはいけないルールが、絵の世界にはある。 
  
  6年生なので、 「まあ、いいか」 と、思った。 しかし、キッズコースにも作業段取りがあるので、7月から始めることで、了解させた。  「やったー!」 と、言って喜んだ。 
  教室玄関脇の小部屋のテーブルを、二人の小学生が陣取り、絵を描き始めた。 4年生は落書き。 Mちゃんは、モチーフのコップをテーブルの上に置いて、デッサンのマネ事をしている。 

  それを、見て思った。 
「この子も知らないうちに、成長したんだなア―」

  以前だったら、絶対に嫌がるデッサンを自分からすすんで描いている。 もしかしたら、この子も美大に行きたいと言い出すかも。 

  ふと、そんなことを考えた。


20120526「会員展」会場風景1

20120526「会員展」会場風景2
2012「会員展」会場風景


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