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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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アート徒然日記 ‘11/3/1(火) |
<評判の良い絵>
老人ホームに2ヶ所、月2回絵の指導に行っている。 市川市と浦安市である。 もう、かれこれ8年になる。 一番の最年長者は90歳を超えている。 「先生に絵を教えて頂いて、退屈することがありません」 と言う方もいる。 この方は、いつも私に感謝する。
「そーですか、それは良かった!」
こんなことで、感謝されると言葉に困ってしまう。 だからいつも同じことを言っている。 浦安市のほうでは毎年秋に発表会があり、私も出品をお願いされる。 昨年より建物全体に及ぶ改修工事が続いており、秋の発表会はこの2月に延びたのであるが、出品する絵には毎年困っている。 私の絵は、壁サイズである。 それも抽象画。 そんなものばっかりなので、いつも頭を絞る。 教室のパステル画の見本を出したこともある。 抽象画の小作品を出したこともあるが、毎回、困ってしまう。
私の絵を展示する時は、絵の下に「水彩画教室 講師 誰々」と表示される。 これが困ってしまう原因である。 今だかって、水彩画を出したことがない。 これではオカシナ話であるが、水彩画らしい水彩画のまともな絵は一枚もない。 私は水彩画家ではないし、そんなものは描かないのだから出しようがないが、絵の指導には問題ない。 そんなものである。
今年は教室に飾ってあった8号の油彩画を出した。 これは何年か前に教室の油彩見本として描いた具象画である。 教室にある静物画用のモチーフの瓶だの花だの果物などを一杯並べて描いてみた。 青い色を基調としている。 一つの色を基調にすると、こうなりますという見本のつもりで描いたのであるが、なぜか教室ではこの絵の評判が良い。 値段を聞く人もいたが、売るとなると安くはない。 私が思う美術相場は、一般の人には高いのであろうが、そもそもプロが描いた8号の油彩画を2~3万円くらいに考えていることは、認識不足だと言うしかない。
さて、この絵をその展示会に出品したのである。 やはり、評判が良い。 絵というものは不思議なものである。 力を入れた大作を良いという人は少なく、もののついでに描いた絵を良いと言う人が多い。
事務所の人が絶賛した。 「あの絵は素晴らしいです」 「発表会が締まりました」 「さすがに、他の作品と差がつきましたね」 「見学した皆さんがそう言ってました」 初めは、お世辞だと思って聞いていたが、私を見る目が違ってしまったことと、何となく態度が良くなったので、本気で言っているようだと思うようになった。 とりわけ、私の今回の絵に関しては、生徒さん達が、皆、一切話題にしなかったので、余計そう思うようになった。 つまり、発表会では私の絵が目立ったため、生徒さんたちが面白くなかったのであろう。 生徒さん達は毎年先生へのお愛想で、私の出品作品についてお世辞の一つも言うのが習わしである。 抽象画を出した時でさえ、世辞を言った。 それが今回はコメントなし。 よほど、頭に来たようである。 彼女らの見栄の張り場所では、例え先生でも邪魔は許しまじ。 何しろ元気が良い。 困ったことに、この推測はかなりの確率で当たっていると思う。
私は、事務所のせいにして、知らん顔を決め込んだ。 私の絵だって当たりもあればハズレもある。 出せと言うので仕方なく出して、その上お叱りなんてマッピラゴメンの助である。 かくして、私の評判の良い絵は、事務所の方々の尊敬にも似た目と、生徒さんの異常なほどの反感の目に晒された後、私の所に戻って来た。 気のせいか、ほっとしているように見えた。
田屋のアート講義は、‘09/4/23(木)を以って終了しました。
「研究所レベル」・「大人コース(中・上級)レベル」・「大人コース(初級)レベル」・「キッズコース」・「高齢者のための絵画指導」の五講義(各60テーマ)は、左欄のカテゴリーで、閲覧出来ます。
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