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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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先生は、絵が描けるの? <キッズコース> ‘08/9/11(木) |
「先生は、絵が描けるの?」
こういうバカな質問をいままでに、何回も聞かれた。 「当然、描けるよ」と、言う気もしない。「お前は、バカか?!」と、心の中でつぶやく。
絵の先生が、絵が描けないと思う頭の構造は、謎である。 子供の理屈は、こうである。 先生が、絵を描いて見せないからだそうだ。そう、ある子が言っていた。それで、描けないのではと、来る。
そう来たので、考えてみた。
絵が描けなくとも絵の指導が出来るかである。はたしてどうか?
ちょっと、絵をかじった人なら、子供の絵ぐらい教えることが出来そうに思うが、どうであろう。1回や2回ぐらいは大丈夫そうである。3回・4回もいいかも。 さて、問題は1年・2年になるとどうかである。わが教室で一番長い子は、6年目という子がいる。1年生で入ってきて、今6年生という子もいる。
それだけの期間、絵の面倒を見るためには、絵をかじった程度だと難しいのは、想像出来よう。教える側に相当量の知識の蓄積が必要になるからである。
したがって、長期的な視野に立った場合は、子供教室の先生は大人を教えるぐらいのレベルである必要があるということになる。
さらに、踏み込むと、「先生は、絵が描けるの?」の次の質問は、「先生は、上手く絵が描けるの?」という順番になるようだ。
子供の教室だからって、舐めてはいけない。子供たちも、私が絵がヘタだと言うことを聞かない。実際に描いて見せて子供のレベルでも上手いところを見せないと、その後の話がややっこしくなる。
ここが、子供相手のつらいところである。絵描きの私としては、そこには相当な抵抗を感じる。つまり、自分の腕を見世物にするような抵抗である。 希望に応じて描いてあげるのは、嫌なものである。私が優秀かどうかはさておこう。しかし、子供を説得するぐらいの腕はある。 それを、証明するかのように描いてみせるのは、いやらしい気持ちで一杯になる。 しかし、それをしないと、子供には分からない。 絵の先生が、優秀な絵描きであるとは限らない。優秀な絵描きが、優秀な先生になるとも限らない。 絵描きとして優秀なのと、先生として優秀なのは、別な話である。
子供たちに知識を与え、導き、啓蒙させるのはまた別な技術である。それが先生に必要な要素であり、優秀な絵描きが皆、この要素を持っているとは限らない。 先生業とは、そういったものである。
だから、私は両方欲張ってみよう。
優秀な絵描きでありたいし、優秀な先生でもありたい。 そういう自分であったらいいな。
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