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プロフィール |
Author:田屋優
「絵の多角的分析」を研究テーマに、様々な角度から見た絵の本質を分析解説する。 画家・彫刻家、田谷映周を師匠とし、兄弟弟子に画家・彫刻家、田谷安都子。 自身の弟子に橋崎弘昭、大野まみ、萩原正子。 「西船絵画教室アート21 アート21研究所」 http://www.art21japan.jp/
南船橋ビビットスクエア・カルチャースクール絵画部講師、ウエルピア市川絵画部講師、カーサ・デ・かんぽ浦安絵画部講師、NONSTOP会員。
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空の描き方 <高齢者のための絵画指導・入門編> |
風景には、空はつき物です。青い空に、ぼんやり浮かんだ雲は、のどかで、昼寝しているようにも、思えます。風景には、空はつき物、空には、雲がつき物ですね。
雲にも、色々あります。代表的な、入道雲のほか、わた雲・おぼろ雲・ひつじ雲・うろこ雲・いわし雲・すじ雲などがあります。また、空が、怪しくなってきた時に、発生する、かみなり雲・あま雲・ゆき雲などがあり、それぞれに、特徴を持ち、青い空を、思い思いに、彩っています。
真っ青な空なら、青く描いて、済みますが、雲が、ちょこちょこあると、いざ、描く段になると、厄介です。その上、空や雲は、筆あとを、残したくない所でもあります。
さて、どう描きましょうか。
答えは、意外と簡単です。この場合、ハガキサイズということにしましょう。 まず、雲の形を、鉛筆で、薄く描いときましょう。雲には、色を塗りません。紙の白さを活かして、白抜きとします。鉛筆で描いた雲の形以外が、空になりますので、その空の青い色だけを、描くことになります。
作業としては、その空の部分に、予め、筆で、水を塗っておきましょう。水が、乾かないうちに、青い色を塗ります。こうすると、筆あとが、残りません。水の量も多すぎると、青い色が流れてしまいますので、多少、練習すると、いいでしょう。
また、水を塗ることにより、雲との境目が、ぼやけるので、空の雰囲気も出ます。 空の青は、実際、薄いので、濃い青は、いけませんし、風景で一番遠いのは、空になりますので、少し薄いぐらいが、丁度いいです。
筆は、丸筆で、できるだけ、横に引くように。タテに引いては、いけません。空の感じが出なくなります。
さて、スケッチブックに、画面の半分以上の空を描く時の、話をしましょう。ハガキサイズとは異なり、広範囲を塗る話です。技術的に、少し難しくなりますが、参考までに書いておきましょう。
実際の空が、雲一つないとします。すると、空の上の方と、下の方とでは、色が違うことに気が付くと思います。これを、描き分けるとなると、結構、練習が必要です。
色としては、空の上の方が、セルリアンブルー、下の方はコバルトブルーとします。 塗り方は、先ほどの説明通り、最初に水を塗ります。ただ、画面が広いと、ゆっくり塗っていると、最初に塗った所から、乾き始めてしまいます。素早い作業が必要です。また、水を塗る前に、絵具も溶いて置きましょう。
筆は、幅広の平筆を使います。水を塗る時も、これがいいです。 セルリアンブルーを画面、上から横に塗ります。左から右へ、そして、すぐ、下の段に移ります。こうして、色の変わり目まで塗ります。
ここでの注意点は、同じ所を、二度塗らないこと、端から端まで一気に塗ります。もし、二度以上同じ所を、塗ると、以後全部の画面を、何度も、ならすように、塗る羽目になります。 ゆっくり確実に塗るのがいいです。また、途中で筆を止めないこと。一回塗ったら、色を付けますが、びしょびしょのまま、画面に筆を下ろさないこと。ある程度の水切りをします。
ある程度とは、よく水切りをすると、端まで、絵具が持ちません。それで、ある程度となります。その上、筆を最初に下ろした所は、どうしても、色が濃く、塗っていくうちに、薄くなってしまいます。それで、塗り始めを、左右交互にするとか、水切りを慎重にするとか、工夫が必要です。
色の変わり目にきたら、平筆を素早く洗い、今度は、コバルトブルーを同じ要領で塗ります。大事なのは、画面全体に塗った、最初の水が、乾かないうちに描き終えなければなりません。スピードが要求されます。 画面上の水が乾いてしまったら、すばやく、また、水を塗ればいいのですが、水の量が、難しい。紙の表面が乾いているだけで、紙の中まで完全に乾いているわけでは、ありませんので、最初に塗った時の水の量でいいとはなりません。水の量が、多すぎると、それまでに塗った部分と少し雰囲気が変わってしまいます。
文章に書くと難しくなりますが、これも経験で、コツを掴むまでは、練習が必要です。
もし、雲も描きたいとするなら、空を塗って、乾いたあとで、ホワイト(できれば、不透明水彩のガッシュ)で、今度は、雲を描き込みます。 このように、結構、大変な作業となります。一応書いてみましたが、実際にやるとなると、大変ですので、こういう方法が、あるということに、しておきましょう。
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